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2008.07.02

言葉の森新聞 2008年7月1週号 通算第1037号


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言葉の森新聞 2008年7月1週号 通算第1037号
文責 中根克明(森川林)


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■■「反復」と「感動」(その2) 

 受験のときに出た問題の内容は、何年かたったあとも覚えていることが多いもので
す。それは、その問題を解くときに、精神がいつもより集中していたためです。

 また、大人になって小学校時代の勉強を思い出すとき、先生や友達と楽しくやって
いたころの学年の記憶はたくさんあるのに、楽しくなかった学年のころの記憶はあま
りないということがあります。

 勉強の能率を高めるためには、勉強の質を高める必要があります。そのためには、
勉強をするときの感情を活性化しておく必要があります。それが、勉強における感動
の大切さということです。

 その勉強に感動をもたらすための方法はいくつかあります。

 第一は、楽しい雰囲気の中で勉強を行うことです。勉強をしたあとに褒められると
、その勉強の内容も定着します。

 第二は、目標をもって勉強を行うことです。目標には、将来の大きな目標ももちろ
んありますが、それよりも、もっと身近な目標をうまく生かすことです。例えば、制
限時間内に行うことは、勉強に取り組む気持ちを活性化します。

 長い時間をかけているわりには成績が上がらないという子がいます。それは、長い
時間をかけているために逆に集中度が低下しているということもあるのです。

 小学校低中学年のころは、制限時間で勉強をするよりも、ページ数などで目標を決
めて、早く終わればあとは遊べるというふうにしておいた方が集中力が高まります。
よくないやり方は、子供ががんばって早く終えたときに、「時間があるから、もう一
題」と追加してしまうことです。こういうことをしてしまうと、子供はだらだら勉強
する癖を身につけてしまいます。

 「よく学びよく遊べ」というのは、勉強の密度を高めるためにも大切な考え方なの
です。

 感動を高める第三の方法は、緊張感を持つことです。そのためには、悔しさをバネ
に勉強する、叱責をきっかけにして勉強するというのも、いい方法です。しかし、ネ
ガティブな動機をもとに勉強することは、勉強の密度を高めはしますが、上手に工夫
しないと、身体や精神に負担をかけることになります。子供を叱るときは、叱ったあ
とのフォローが大切で、「君ができるはずだと思うから叱ったんだよ」と叱った動機
を明るく伝えておくことが必要です。

 緊張感を持つためには、このほかに、五感をフルに活用して勉強するということも
大切です。何かを覚えるときは、ただ読むだけでなく、手で書いたり声に出したりす
ると効果があります。昔の人の中には、英語の辞書を覚えるときに、覚えたページを
1枚ずつ食べた人もいたそうです。それぐらいの気迫で覚えると、記憶も定着すると
いうことです。

 心理学の実験で、吊り橋の上で待ち合わせをすると、その待ち合わせた人に好意を
持つというものがあります。緊張のある状況で遭遇した人物や事物は深く印象に残る
からです。同じようなことを勉強にも適用することができます。

 第四は、潜在意識の活用です。子供に限らず人間は、無意識のうちに自分に対する
限界を設けています。その限界は、自分に対して大きな影響力を持っていた人が、無
意識のうちに言った言葉や動作が自分の潜在意識の中に入ったところから来ています
。言葉や動作には、常に二重三重の情報が含まれています。例えば、大人が子供に、
「こんなのができないなんてダメだぞ」と言ったとき、子供の顕在意識に伝わる言葉
の意味としては「ダメだぞ」だけです。しかし、その言葉を言った人の気持ちの中に
、「本当にこいつはダメだ」という思いがあれば、その思いが同時に子供の潜在意識
に伝わります。しかし、言った人の気持ちの中に、「こいつはできるはずだ」という
思いがあれば、その思いが子供の潜在意識に伝わります。言われたことが事実になる
のではありません。当然のように言われたことが、その当然さ実現するために事実に
なるのです。

 だから、子供に対して大きな影響力を持つ親の役割は重要です。親は常に自分の子
供に対して、「この子は、絶対にいい子になるに決まっている」と思うことが大事な
のです。


■■音読は食事の前に!のすすめ(さふらん/さんご先生)

 言葉の森では、毎週電話指導の後に作文を書くことのほかに、次の3つを自習とし
て毎日やることになっています。

(1)課題フォルダのその週の長文を1編音読する。毎週、先生が長文問題を出しま
す。

(2)読解マラソン集の長文を1編以上音読。毎月第4週に読解問題を出します。

(3)読書(ページ数の目安は、小1=10ページ以上、小2=20ページ以上、…
…、小5以上=50ページ以上)

 長文や読解マラソン集の音読は、毎日10分ほどのことですから、習慣になれば難
しいことではないのですが、習慣にまではなっていない、という生徒さんも多いよう
です。

 毎日の長文音読が習慣になっている生徒さんはいいのですが、電話指導の前にあわ
てて長文を読んでいる生徒さん、なかなか音読ができないという生徒さんに向けて、
「音読は食事の前に」とおすすめしたいと思います。

 どうして食事か、というと、ご飯は毎日食べますから、音読と朝ごはん、または音
読と晩ごはん、をセットにしてしまって、「いただきます」と言うのと同じように音
読を習慣化すればいいと思うからです。

 ご家族の方々には、食事の準備をしながらでかまわないので、お子さんの音読を毎
日聞いてほしいと思います。上手に読めないことをからかったり笑ったりせず、毎日
「昨日より上手になった」などとたくさんほめてあげてください。もちろん、難しい
場合は、最初の段落だけから始めるなどして、お子さんを励ましてあげてください。

 では、どうして食事の前がよいか。

 言葉の森の長文は、ちょっとした豆知識的なものが多いので、それらを食事中に話
題にすることができるからです。

 例えば、「死海」についての長文(小2)。

 「6倍も塩気が多い」の6倍ってどういうこと? →算数の話題に発展。

 蒸発ってどういうこと? →理科の話題に発展。 

 死海ってどこにあるの? →社会の話題に発展。

 このように、話題はどこまでも膨らみますから、楽しく知識を広げることができま
す。わからないことは、後で調べてみよう、というのでもいいと思います。

「○○ちゃんが音読してくれたおかげで、お母さん(お父さん)もものしりになっち
ゃった〜! ありがとう!!」

という具合に、楽しくやるのがコツです。

 また、長文の内容について、こんなこともあったよ、などとご家族からお話が聞け
たら、そのままその週の感想文の「似た話」「前の話聞いた話」として書くこともで
きることでしょう。

 自習の仕方については言葉の森新聞などにも度々載っていますから、自分に合った
方法を見つけて、楽しく毎日続けてくださいね。



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