まぐまぐメルマガアーカイブ

国会からの手紙


2008.02.28

国会からの手紙 参議院編0013 日本の住宅とサブプライム問題


メルマガトップ(記事一覧)へ
| 最新号 |

こんにちは。中村てつじです。

今日の日経新聞朝刊1面を読むと、「日本人とおカネ」という連載の第2部
「自立を阻むもの」がはじまり、今日のテーマは、「すぐ隣のサブプライム」
という見出しでした。

サブプライム問題と言えば、住宅問題。記事の内容とは直接関係はないのです
が、この記事を読んで思ったことは、「日本の住宅が金融資産として機能して
いない」ということでした。


◇ 持ち家政策と高齢化

 日本は、住宅について、持ち家政策を推進して参りました。そのため、どう
しても、賃貸についてはファミリー向け物件が少ない。しかし、例えば、いわ
ゆる「ニュータウン」では、子どもが独立して大きな家にお年寄りが一人か夫
婦で住むようになってきています。

もし、住宅が金融資産として機能していれば、その大きな家を賃貸に回し、自
分たちは小さな駅に近いところを借りて住み、差額の賃貸料を年金の足しにす
ることができます。

しかし、そのようなことが一般的に行われていないので、私の地元の「ニュー
タウン」も、オールドタウン化し、街全体が高齢化し始めています。


◇ 解決策としての定期借家

 このことを解決する手段として、私は、従来から「定期借家制度を利用した
賃貸活性化策」を提案しています。

市町村は、固定資産税を課税するときに、固定資産税の納付書を送ります。住
所地が、住宅所在地と違う場合には、空き家になっている可能性があります。
その人たちに、納付書を送るときに、定期借家制度についてのビラを入れ、ビ
ラの中には、その市町村で「定期借家」の物件を扱っている地元の賃貸業者の
連絡先を入れる。

もし、「空き家で遊ばしておくよりも、幾ばくかの収入が入る方が良い」とい
うことになれば、賃貸物件として市場に出てくるはずです。


 マクロで考えると、このような取引により、住宅が毎年富を生む資産として
機能するようになると、既存住宅を被担保資産とした投資信託ができる可能性
もあります。

そうすれば、市場を主導にした、(家賃水準を基準にした)住宅価値の適正化
もなされるようになりますし、借り手がつきやすいようにと考える投資家は、
リフォームなどを行うので、住宅関係の産業も、より発達することになります。

何よりも、日本のバブルの問題や今回のアメリカのサブプライム問題のような、
住宅の価値に対してバブルを起こして、その破綻が経済に長期間に渡り悪影響
を与えるようなこと(資産デフレ)を防ぐことができます。


◇ 知られていない定期借家

 しかし、このしくみの大元の制度である「定期借家」については、あまり知
られていません。

この間、若手の国会議員に、この件を話したところ、ご存じではありませんで
した。国会議員でも知らないのだから、一般の人が利用しないのも無理はあり
ません。

サイトで、「定期借家」を検索したところ、「定期借家推進協議会」というサ
イトが一番頭に出てきたのですが、更新もあまりなされておらず、メールも送
れないという状態でした。
http://www.teishaku.jp/index.html

 この制度は、8年前、2000年に施行された制度です。

私が政策秘書をしていたときなので、時期は良く覚えています。1999年に、
成立した「良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法」により、借地
借家法が改正され、「定期借家」の制度が創設されました。

今まで家の賃貸では、なかなか貸し手に都合の良い時期に出て行ってもらえず、
借り手に権利をつくことをおそれて、良質な賃貸物件が出てこないことに対し
て解決策を用意するということが、立法の目的でした。

この件については、当時のメルマガでも書いています。
第31号:定期借家
http://archive.mag2.com/0000016530/19991114150000000.html?start=219
第32号:定期借家(2) 現場の声
http://archive.mag2.com/0000016530/19991115203000000.html?start=219


◇ 消極的な市町村

8年前に代議士になったときから現在まで、市町村には折に触れ提案をしてい
るのですが、なかなか地方議員にも理解してもらえず、積極的な取り組みをし
ていただけません。

空き家が埋まれば、住民税なども増えますし、不動産の価値も上がるので固定
資産税も増えるのですが、市町村の感度は鈍いです。

制度を作っても、その活用がされなければ、所期の目的が達成されないという
ことの一例だと思います。


今日の日経の記事にもありましたが、日本人が、自分たちの人生のために、よ
り「資産とは何か」「投資とは何か」ということを考えないといけない時期に
来ているのだと思います。


「国会からの手紙」
発行人:てつ(中村てつじ)
mg@tezj.jp
http://tezj.jp/
〒639-1121 奈良県大和郡山市杉町209-4 Tel:0743-59-3915 Fax:0743-59-2228
〒100-8962 東京都千代田区永田町2-1-1 参議院議員会館 201号室
                                     Tel:03-3508-8201 Fax:03-5512-2201


メルマガトップ(記事一覧)へ
| 最新号 |

このページのURL
友達にメールで教える
まぐまぐアーカイブ検索

Web Services by Yahoo! JAPAN

行政・政治・地域情報ランキングトップ
まぐまぐアーカイブトップ
sお問い合わせ
(C)まぐまぐ