2008.06.09
[ほぼ日刊日々是映画] vol.2305 ★ Oi ビシクレッタ
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-vol.2305--
ほぼ日刊 日々是映画 発行:cinema-today
http://www.cinema-today.net/
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2305号です。
このところ、木曜日と日曜日が休みというペースになっています。
まあしばらくはこんな感じで。
秋葉原の事件はひどいものでした。最近は「死刑になりたい」と
言って人を殺す事件がいくつもあります。しかし…
この事件についてのニュースを見ながら、『ぐるりのこと。』を
思いました。この映画で取り上げられた殺人事件、その殺人犯と
数メートルの距離にいる主人公、メディアで隔てられたわれわれ、
考えるべきことが次から次へと湧いてきます。
まずはこの『ぐるりのこと。』を見てください。
http://www.cinema-today.net/0608/04p.html
http://www.gururinokoto.jp/
さて、euro2008がはじまりました。まあサッカーファン以外は興
味のないイベントだとは思いますが、この大会を見ていると、日
本代表のレベルはまだワールドレベルに達していないのだと痛感
します。パスのスピード、トラップの正確さ、フィジカルの強さ、
決定力、どれをとってもちょっとレベルが違います。もちろん日
本代表の中にもそのレベルに達している選手はいるし、スピード
とかパスとかひとつの技術をとれば多くの選手がワールドレベル
に近いレベルの部分を持っているとは思いますが、まだまだでしょ
う。試合の中継が深夜で厳しいのですが、死のC組になったオラ
ンダを頑張って応援したいと思います。
ユニフォームがクラシックスタイルで格好いい!
http://tinyurl.com/3welp5
あとはやはり優勝候補のポルトガルかな。
http://tinyurl.com/4rvlkt
今日は『Oi ビシクレッタ』というブラジル映画です。
ほぼ日刊日々是映画 ブログ版
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-------- 目次 --------
■ 今日の映画
Oi ビシクレッタ
□ ヒビコレリンク
□ DVD今日の買い!
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■ 今日の映画 − Oi ビシクレッタ
--cinema2228------------
Oi ビシクレッタ
O Camihno das Nuvens
2003年,ブラジル,85分
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<キャスト&クルー>
監督 ヴィセンテ・アモリン
脚本 ダヴィド・フランサ・メンデス
撮影 グスタヴォ・ハドバ
音楽 アンドレ・アブハムラ
キャスト ヴァグネル・モーラ
クラウジア・アブレウ
ラヴィ・ラモス・ラセルダ
<評価>
☆☆☆(満点=5)
<プレビュー>
自転車で旅を続けるロマンとローゼと5人の子供たち。4台の自
転車に乗り、食うや食わずで月1000リアルの職を求めて旅をする。
ローゼは息子と歌を歌って小銭を稼いだり、途中で知り合った人の
親切でハンモックを作って日銭を稼いだりするが、ロマンは意固地
に旅を続けようとする…
ブラジルで実際にあった出来事をオーストリア出身のヴィセンテ・
アモリンが映画化。ブラジル映画界の重鎮バレット一家がプロデュー
スした。
<レビュー>
ブラジル映画というと近年では『シティ・オブ・ゴッド』が注目
されたくらいでマイナーなイメージは払拭できないが、古くはグラ
ウベル・ローシャやネルソン・ペレイラ・ドス・サントスという名
監督を輩出し、それ以降もちょこちょこと作品を世に送り出してい
る。そのブラジル映画を支えてきたのがこの作品でもプロデュース
を行っているバレット一家である。ルイス・カルロス・バレットは
ネルソン・ペレイラ・ドス・サントス作品で撮影監督などを務め、
それ以降、多くの作品をプロデュースしている「ブラジル・ニュー
シネマの父」である。妻のルーシーは夫とともに多くの作品を手が
け、今回は息子のブルーノも加わっている。このブルーノ・バレッ
トは日本でも公開された『クアトロ・ディアス』を監督、現在はハ
リウッドに進出して『ハッピー・フライト』を監督した。
この作品はそんなバレット一家が総出でプロデュース、監督はこ
れが長編劇映画としてはデビュー作となるヴィセンテ・アモリンだ
が、CMやミュージックビデオを手がけてきたらしく、実力は折り
紙つき。音楽畑出身らしくブラジリアンポップの帝王ロベルト・カ
ルロスの楽曲を取り込んで親しみやすい作品に仕上げている。この
作品の中で人々が口々に彼の歌を口ずさむように、このロベルト・
カルロスはブラジルでは知らない人はいないという有名人。元ブラ
ジル代表のサッカー選手ロベルト・カルロスも彼にちなんで名づけ
られたとか。
そして、物語は実話に基づく貧しい一家の物語。彼らがその道中
で出会う人々も多くは貧しい人々で、貧しいにもかかわらず彼らに
助けの手をさしのべたり、差し伸べられなくとも彼らを温かく迎え
る。貧富の差が激しく、貧困にあえぐ人たちが多いブラジルにおい
てはこの物語は共感を呼んだだろう。その境遇は厳しいものだが、
希望がないわけではない。決してハッピーエンドではないが、悲惨
なものでもない。貧しくともたくましく生きていく、それが今のブ
ラジルの人々を励ますメッセージなのではないか。
彼らに比べれば安穏とした日常を過ごす日本人にとってはこの作
品はブラジルらしさを感じ、日本でもこういう未来がありうるとい
う危機感を感じはするものの、ひとつの外国のエピソードに過ぎな
いという気がする。思春期を迎えた一家の長男アントニオと両親や
社会との関係は、普遍的な物語として魅力があり、見所となってい
はいるが、全体的にはちょっとピンとこないという印象は否めない。
日本には世界各国の映画が入ってきて、多くの映画を見る機会が
あるというのは非常にいいことだが、文化の差が存在する以上それ
らの映画をすべて楽しめるとは限らない。この作品も非常にいい作
品だとは思うのだが、ピサロ神父なる人物に対する信仰心をはじめ
とした宗教に対するスタンスとか、貧しい人たちに対する社会の態
度とか、その文化の差はなかなか埋めがたい。
もちろんこの作品を通してブラジルという国に対する理解をある
程度深めることは出来るけれど、そのために作られた作品というわ
けではないので、それだけでは埋まらない溝がある。これをきっか
けにブラジルについてもっと知ろうと思えば素晴らしいと思うが、
この作品だけで終わってしまうとちょっと中途半端という印象になっ
てしまう。
良くも悪くも“ブラジル”という国と深く関わる作品。ブラジル
に興味があれば楽しめる。
□ ヒビコレリンク
『クアトロ・ディアス』
http://www.cinema-today.net/0102/19p.html
□ DVD今日の買い!
<今日の作品:オイ・ビシクレッタ>
『オイ・ビシクレッタ』
http://tinyurl.com/6y3bsj
<今日のお勧め>
最近のブラジル映画たち
『フランシスコの2人の息子』
http://tinyurl.com/5ql5zp
『クアトロ・ディアス』
http://tinyurl.com/556jo9
『シティ・オブ・ゴッド』
http://tinyurl.com/6kd4vq
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日々是映画第2305号
2007年6月8日発行
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