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ほぼ日刊日々是映画


2008.06.21

[ほぼ日刊日々是映画] vol.2314 ★ オフサイド・ガールズ


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================================================2008/6/21==
                        -vol.2314--
  ほぼ日刊 日々是映画         発行:cinema-today
                http://www.cinema-today.net/
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2314号です。

euroは現在、準々決勝。
私はスポーツの大会って準々決勝ってのが一番好きです。
結構力に差のあるチームがあたったりもするけれど、番狂わせが
あったり、事実上の決勝戦なんていわれる対戦があったり。
昨日の試合は凄かった。今日はさすがにオランダが勝つと思いま
すが、明日はスペインとイタリア、注目の一戦。まあ、スペイン
が勝って次がオランダとスペインの事実上の決勝戦かなぁ…

今日見て思ったのは、トルコのユニフォームが格好いい。
http://tinyurl.com/5kczqr
街着でもいけるんじゃないかなんて思いました。
しかし、ドイツとトルコなんて、また因縁がありそうな…

今日は『オフサイド・ガールズ』です。
サッカーです。


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-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 オフサイド・ガールズ

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − オフサイド・ガールズ


--cinema2238------------

 オフサイド・ガールズ

 Offside
 2006年,イラン,92分

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<キャスト&クルー>

監督 ジャファル・パナヒ
脚本 ジャファル・パナヒ
   シャドメヘル・ラスティン
撮影 マームード・カラリ
音楽 コロシュ・ボゾルグプール

キャスト シマ・モバラク・シャヒ
     サファル・サマンダール
     シャイヤステ・イラニ

<評価>

☆☆1/2(満点=5)


<プレヴュー>

 女性が男性のスポーツを観戦することを禁じられているイラン、
ワールドカップ出場がかかったバーレーン戦の日、ひとりの少女が
男装をして試合にもぐりこもうとするがあえなく失敗、兵士に捕まっ
て連れて行かれた先には、同じように捕まった少女たちが何人もい
て…
 実際にワールドカップ出場がかかった2005年のバーレーン戦当日
に撮影されたイランの実情を伝えるドラマ。



<レビュー>

 この作品の意図はとにかく、女性が男性のスポーツを観戦するこ
とを禁止するという決まりのおかしさを伝えることだ。捕まった少
女たちは「どうしてダメなのか」とくり返し見張りの兵士に尋ねる。
兵士は「男達が汚い言葉を吐くからだ」などと答えるが、どうして
も相手を納得させられるような理由を告げることは出来ない。
 実際、なぜ禁止されているのかはよくわからない。とりあえずイ
スラム教の教えでは「男女を分ける」ということはひとつの原則の
ようになっている。男女は基本的に別学だし、女性はチャドルで髪
を隠す。それは基本的には男性の欲望の目に女性をさらさないとい
うことを目的としていると思うのだが、その目的を果たすために規
則があるというよりはすでにその規則のほうが優先されてしまって
いるのが現状だ。
 だったら規則を変えればいいということになるのだが、宗教と法
律が一体化しているイスラム国ではそれを変えるのは非常に難しい。
法律を変えることはコーランの解釈の変更であり、そのためには宗
教学者による長い長い議論が必要になる。
 この制度には矛盾があるようにも見えるが、簡単に批判できるも
のでもない。このひとつの問題に限っていえば、そんなもの許して
しまえばいいだろうということになるのだろうが、特例を許すこと
は制度そのものを揺るがすことにつながりかねない。問題は女性を
守るために逆に女性に不自由を強いている現在のイランのイスラム
法のあり方を考え直すことだ。そのためにはもちろんコーランの解
釈の変更が必要になるわけだが、それも必要なことなのではないか。
 まあ、外からだからこのように簡単に言えるわけだけれど、この
ような映画がちゃんと作られ、公開されているということは、その
ような不満が表明され一般に広まっているということでもある。そ
れならば、イランという国はそれほど不自由な国ではないのではな
いかという気もする。もちろん規制は多く、制度はなかなか変わら
ないのだろうが、ある程度の意見を言う自由はあるのだろうと思う。

 そのように意見を表明するという点ではこの映画はいいのだろう
が、そのことをただ言っているだけなので、映画としてはちょっと
物足りない気がした。少女たちは文句を言い、兵士はそれを怒鳴っ
たり、なだめたりして沈めようとするだけなのだ。途中兵士の一人
と少女に心の交流のようなものが生まれたり、最後には少女のうち
の一人が競技場に入ろうとした感動的な理由が明らかになったりし
て、少し物語性が生まれるのだけれど、それが映画全体には行き渡
らず、物足りない。
 少女と兵士の関係が、囚人と看守の関係のようになれば、男女の
関わりあい方が難しいイランだけあってもう少し物語にふくらみが
出るような気がするのだが、そこまでは踏み込めなかった。
 結果、イランという国を知るにはいいが、物語としての映画を楽
しむには今ひとつの作品となってしまった。イラン映画の力はもは
や証明するまでもないことなので、もっと映画的に素晴らしい作品
を期待してしまう。
 



□ DVD今日の買い!

<今日の作品:オフサイド・ガールズ>

 『オフサイド・ガールズ』
  http://tinyurl.com/55zbx5

  楽天でレンタルする→http://tinyurl.com/6otaep


<今日のお勧め>

 最近のイラン映画。
 いい作品はいまいち公開・DVD化されていないようです。

 『ハーフェズ ペルシャの詩』
  http://tinyurl.com/5qnpuv

 『エネミー・ゾーン 沈黙の作戦』
  http://tinyurl.com/5vfkdo

 『クリミナル・トレンチ 地獄の塹壕』
  http://tinyurl.com/666uk8



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                     日々是映画第2314号
                      2007年6月21日発行
                     発行:cinema-today
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