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ほぼ日刊日々是映画


2008.06.25

[ほぼ日刊日々是映画] vol.2317 ★ やじきた道中 てれすこ


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================================================2008/6/25==
                        -vol.2317--
  ほぼ日刊 日々是映画         発行:cinema-today
                http://www.cinema-today.net/
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2317号です。

今日は『てれすこ』です。
落語がモチーフの映画です。

このところさらに落語ブームという声をよく聞きます。
もちろん「ちりとてちん」によるもの。
http://tinyurl.com/6jjph6
私は連続ドラマというものが見れない質なので見ていませんが、
面白そうな気もします。
その前に落語ブームを起こしたのは「タイガー&ドラゴン」
http://tinyurl.com/5hpt4c
こっちは見ました。再放送を録画して。これは面白かったです
ねぇ

私の落語ブームはもう少し前、5・6年前からだと思います。
まあ、流行の先取りですね。
しかし、落語はやはり生、生で見ないとその良さはわかりません。
行ったことがないという方は、まずは柳家権太楼師匠の出る寄席
に。
http://www.web-gon.com/news.html
爆笑系の実力派ナンバー1です。
有名な人では笑点でおなじみ林家たい平がオススメですが、しば
らく寄席にはあがらないようですね。
http://www.hayashiya-taihei.com/

というわけで『てれすこ』です。


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-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 やじきた道中 てれすこ

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − やじきた道中 てれすこ


--cinema2241------------

 やじきた道中 てれすこ

 2007年,日本,108分

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<キャスト&クルー>

監督 平山秀幸
脚本 安倍照雄
撮影 柴崎幸三
音楽 安川午朗

キャスト 中村勘三郎
     柄本明
     小泉今日子
     ラサール石井
     松重豊
     笑福亭松之助
     吉川晃司

<評価>

☆☆☆1/2(満点=5)


<プレヴュー>

 新粉細工職人の弥次郎兵衛は花魁のお喜乃に頼まれて偽の切り指
を山ほど作っていた。弥次郎兵衛が切り指を届けに行った夜、それ
が知れたお喜乃はおかみさんにしかられ、自分に気がある弥次郎兵
衛をそそのかして足抜けを謀る。同じとき、芝居に失敗した弥次郎
兵衛の幼馴染で役者の喜多八も弥次郎兵衛につれてってくれと頼む
が…
 おなじみの弥次喜多道中に花魁を加え、古典落語のネタをいろい
ろちりばめた時代劇コメディ。軽妙な語り口が楽しく、落語ファン
でなくとも一見の価値あり。


<レビュー>

 「てれすこ」は古典落語のネタで、内容はこの映画の通り、謎の
魚の名前を知っているものに褒美を出すというおふれを見た男が、
“てれすこ”という適当な名前を告げてその褒美をせしめる。怪し
いと思った奉行は、これを干物にして再びお触れを出したら案の定
その男がもう一度名乗り出て今度は“すてれんきょう”だと言った
ところで御用となった。しかし気転を利かせた男は最後に妻子に会
いたいと言って、その場で子供に「イカを干したものをするめと言っ
てはいかん」と言って無罪放免となったという話。
 元のネタでは舞台は九州だったと思うが、まあこの話自体は映画
の筋とはあまり関係がないので、それが大阪になろうとあまり関係
ない。というよりそもそもこの「てれすこ」という落語はこの映画
主プロットではなく、ひとつのエピソードに過ぎず、しかも主役3
人とは関係のないエピソードということで、なぜこの話が題名になっ
ているのかもよくわからない。
 映画のプロットのほうは、弥次さん喜多さんと花魁のお喜乃の道
行で、お喜乃に惚れた弥次さんとお喜乃の関係も気になるし、足抜
けしたお喜乃に追っ手がかけられているというのも気になる。“足
抜け”というのは要するに女郎屋から逃げ出すことで、花魁という
のはお喜乃のように売られてくることが多く、お上に借金を負って
いる。花魁をやめるにはその借金を自分で返す(年季が明ける)か、
返してくれる人を見つける(身請け)しかない。しかし、花魁は服
代やらなんやらでさらに借金がかさむものなので自分で返すことは
なかなか難しく、身請けがいやなら逃げるしかない。逃げるとはす
なわち借金を踏み倒すことなので追っ手がかかる。その追っ手にお
びえつつ、3人は旅を続けるのだ。

 この映画の面白さはその筋にあるのではなく、落語をモチーフに
した小さなエピソードの積み重ねにある。
 最初にラサール石井演じる太鼓もちが茶を目じりにつけて涙に見
せるのは「お茶汲み」、将棋のくだりは「浮世床」、狸がサイコロ
に化けるのは「狸賽」、しゃれこうべに酒をかけるくだりは「野ざ
らし」などなど落語の一部分やエッセンスが存分に含まれている。
『しゃべれどもしゃべれども』の監督である平山秀幸は大の落語ファ
ンで川島雄三監督の『幕末太陽傳』を意識してこの作品を作ったと
いう。
 「居残り左平次」を題材とした『幕末太陽傳』ほどの名作とはな
らなかったが、この作品も落語への愛と“粋”を感じさせる佳作に
はなった。オチまで使うのは題ともなっている「てれすこ」だけで、
他はオチまでは使わないというのも落語の本当の面白さをわかって
いるという気がする。と、いうのも出来のいい落語でもオチがお粗
末なものは意外と多く、落語というのは“落とし噺”といいながら、
実は“落とし”を味わうものではなく、“噺”を味わうものだから
だ。その意味で、なんだか尻切れトンボで終わっているように見え
るこの作品の終わり方も粋だということになるのだろう。
 落語を知らなくても落語の面白さが詰まっているから楽しめる映
画ではあるけれど、落語を知っていると、「これはあれだな」など
と考えながら見れてもっと楽しい。





□ ヒビコレリンク

 『しゃべれども しゃべれども』
  http://www.cinema-today.net/0801/20p.html

 『幕末太陽傳』
  http://www.cinema-today.net/0106/20p.html



□ DVD今日の買い!

<今日の作品:やじきた道中 てれすこ>

 『やじきた道中 てれすこ』
  http://tinyurl.com/64xg9p

  楽天でレンタルする→http://tinyurl.com/5slm2e


<今日のお勧め>

 いろいろです。

 『幕末太陽傳』
  http://tinyurl.com/5jvenw

 てれすこを聞きたいなら名人円生で
 『圓生百席(28)付き馬/テレスコ/遠山政談』
  http://tinyurl.com/5vcxtf

 柳家権太楼ならこちら
 『本格 本寸法 ビクター落語会 柳家権太楼 其の弐』
  http://tinyurl.com/6lxnmk

 林家たい平ならこちら
 『林家たい平 落語独演会 BOX』
  http://tinyurl.com/5vpn8x



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