2008.03.02
カエルニュース 第298号
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社民党衆議院議員・小児科医・阿部知子のメールマガジン
\^o^/「カエルニュース」 第298号 2008/3/2 \^o^/
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★☆ 海よ、静かなれ ☆★
2月24日の日曜の朝はNHK討論などテレビ出演も入らず、久し
ぶりに午前中の予定があいていたので、家から国道134号を片
瀬海岸、稲村ケ崎へと海岸沿いに車を走らせた。車窓から見え
る海には早春を待ち受けていたかのように、多くのウインドサ
ーフィンが浮かび、湘南の海も風も常日頃の平穏の中にあった。
しかしこの同じ海を房総にたどれば、イージス艦「あたご」
によって真っ二つに引き裂かれた漁船「清徳丸」と、まだ見つ
からぬ吉清さん親子の安否が重なる。車内のラジオからも漁師
仲間の船や海上保安庁、そして海上自衛隊の捜査活動が海の天
候をにらみながら断続的に行われている様子が流れていた。
週が明け、遭難事故から一週間を区切り故に「浦じまい」と
して、ご家族からは海の仲間による救助活動をとりあえず終了
するよう申し出がなされた。どんなにか口惜しく、万一生きて
帰ることが出来なくても、せめてその身体だけでも取り戻した
いと願っておられただろう。
一方国会では、事故直後からのイージス艦艦長はじめ防衛省
幹部の対応が問われ、防衛行政最高責任者として石破防衛大臣
の言動が問われている。メディアもこぞってこれを追い、国会
の景色は道路から防衛問題へとチャンネルチェンジされた。国
民の直感は、国民の生命すら守れない防衛省が担う「防衛」と
は何であるのか、大きな疑問を抱いている。果たしてその問い
に答え得る審議となっているのかどうか、実は防衛省の隠蔽体
質も含めてまだまだ論議は深まっていないし、他人事のような
答弁が続く。
藤沢市内、茅ケ崎や寒川にかけて、かつての第二次大戦下で
の敵の上陸を想定して、多くの壕や地下道が掘られ、今もその
跡が私たちの生活の中に時々顔を出す(寒川相模海軍工廠跡の
遺棄毒ガス等)。
房総でも館山には多くの塹壕がある。太平洋の海は、戦時下
には文字通り米軍との戦いの最前線だったのである。
60年余りを経てイージス艦「あたご」は、ハワイ沖でのミサ
イル発射実験を終え、横須賀への帰路、小さな漁船を「撃破」
し、海の藻屑と帰せしめた。上ばかり見てすぐ足元の人々の暮
らしが見えない、見ようとしない、そういう感覚は実は軍事そ
のものの中に内在するのではないか。
「国」という概念、そして国土という国家主権の及ぶ範囲は
極めて「政治的」なテーマであるけれど、それらを守ることが
そこで暮らす人々(民)とどう関わるのかは、戦前・戦後も語
られてこなかった。
勝浦の漁民の皆さんの、海難をも身に引き受けた覚悟ある実
直な暮らし、仲間を思いやる行動が今回私たちに教えてくれた
ものはとても大きい。一日も早いお二人の発見、そしてこの事
故の徹底した真相究明と再発防止を国会で求めるとともに、私
も歴史と人々をたずねて近く房総の勝浦そして館山にも行って
みようと思う。
阿部 知子
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