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市民プロデューサー通信


2008.04.25

市民プロデューサー通信 第149号


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───────────────────── 20080425発行 vol.149 ───
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★ 市民活動プロデューサー通信 JCAPA ★ ┃ http://www.jcapa.com/
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□市民活動プロデューサーとは?
「地球市民として地域に根ざし、アイデアとユーモアとネットワークを武器に、
様々な分野の人たちと協働しながら、企業や行政には出来ない社会的イノベー
ションを、経済性も無視せずに創り出せる人」のことです。

-----------------------◆ も く じ ◆-----------------------------

■1■ 黒ビールでも飲みながら(126)「自治」についての座談会で考えた

■2■ コラム「キーワードを探る」(20)

■3■ NPO・市民活動リーダーのためのチーム経営の基礎知識(17)

■4■ つれづれに思うこと(2)・・・春

■5■ 【広 場】5月の読書会『市民の政治学』のご案内


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┃┃■ 黒ビールでも飲みながら・・・・126
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 「自治」についての座談会で考えた…

▼先日、市民活動総合情報誌『Volo(ウォロ)』5月号の特集のための座
談会を行ない、司会役を務めた。テーマは、「『自治』と市民セクター」であ
る。参加者は、政治学・行政学の大学教授、新聞記者、地方議員、NPO関係
者、そしてぼくの5人だった。

▼前々から特集で「市民自治」のことをやりたかったのだが、どの角度から取
り上げるかがなかなか難しく、実現できなかった。しかしとにかく「自治」と
いう言葉のイメージをいろんな人に尋ねることから始めようと思い、座談会を
企画したのだ。

▼ただ、ぼくのイメージはこうだ。これからの日本は人口も経済規模も徐々に
縮小していく“右肩下がり”の時代になっていかざるを得ないから、現在行政
の仕事とされている部分にも市民が関わっていかざるを得ないだろう、という
予測もあり、市民の自治的な動きが不可避となるに違いない。

▼座談会は予想通り、あっちへ飛び、こっちに戻り、百花繚乱、話題の花は咲
き乱れ、哄笑は渦巻いたが、まとまりのないものになった。そのテープ起し原
稿は4万字を超えた。特集のページ数は10Pだから、せいぜい1万文字がいい
ところで、ということは、4分の1まで縮めなければならない。幸い、初稿を
参加者全員にチェックしてもらったところ、あまり訂正は入らず、この特集の
載った5月号はまもなく発行される。

▼テープ起し原稿を読んでみると、議論のキーノートを奏でているのは大学の
先生である。彼は大学で政治学、行政学を講じるとともに、政策提言なども行
なっているNPOの役員もしているので、「自治」についてのイメージが他の
4人に比べると確固としている。彼の主張は以下のようなものだった。

▼市民自治とか直接民主主義などと言っても、現在の間接民主主義のシステム
をきちんと機能するようにしてからの話で、今の心許ない地方議会や行政をそ
のままにしておいて、市民セクターが「もっと自治を!」と叫んでみても、大
きな効果は期待できない。今、議会改革、行政改革で最も重要なポイントは首
長選挙であり、いかによりマシな候補を立てたり、応援したりすることである。
そして、市民セクターが政治に関わることである。

▼全くその通りで、反論の余地はないのだが、ほかの4人は地方議員も含めて
かなり直接民主主義的な傾向が強く、教授の論に若干抵抗も試みたが、正論に
は屈服する以外に道は残されていなかった。

▼座談会を終え、特集原稿をまとめて、今、思うのは、市民が現在の間接的な
民主主義のシステムに直接関わっていくことの重要性である。例えば、なにも
議員に立候補しなくても、議会を傍聴してそのくだらなさや美点をネットでレ
ポートしたり、行政の施策に疑問点があるなら、直接役所に出向いて質問する、
といった市民の政治と行政への関わりがきわめて重要である。

▼その反対に、市民、ボランティア、NPOが政治や行政に目を背けて、自分
たちの活動だけに没頭していると、これ幸いと彼らは「ボランティアの活用」
に走り、結局、現在のままの市民との乖離が大きい間接民主主義を死守してい
くことになるだろう。(thayama)


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┃┃ コラム:「キーワードを探る」(20)
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・今回のテーマは、「保育」です。

・「保育」は児童福祉法に基づいて制度化された社会福祉サービスだが、保育所
の数は全国で約2万3千か所、利用児童数は約200万人である。

・保育所を利用する児童数は、少子化を背景に減少していたが、共働き家庭の増
加等により1995年以降、都市部を中心に増加に転じている。そこで、保育行政と
しては利用したくとも利用できない「待機児童」をいかに減らすかが課題となっ
ている。

・また、保育所の民営化、市場化の問題がある。それらの運営の効率化で、保育
の公益性をいかに担保できるかが問題となっている。障害者や高齢者へのサービ
スと同様に、難しい問題を孕んでいるのだ。

・さて、現在も様々な問題を抱える保育サービスだが、戦前からの長い長い苦闘
の歴史がある。それは労働者として、働く女として、母親としての壮絶な闘いだ。

・戦前の保育施設は、託児所と呼ばれ、工場付設託児所、子守学校、農繁期託児
所、貧民幼稚園、無産者託児所、セツルメント託児所、戦時託児所など、さまざ
まな起源と形態をもって設置された。

・保育運動の源流のひとつに無産者託児所がある。無産者とは労働者のことだ。
昭和初期、世界経済恐慌の時代は失業者300万人、欠食児童20万人もおり、労働者
の貧困化が深刻な社会問題となっていた。無産者託児所は、その時代の労働者運
動に根付いたものだ。

・その保育運動の「三つの要領」が以下である。運動のスタイル、考え方がよく
伝わると思う。

 ・われらは、いっさいの反動的、ぎまん的託児所を絶対に排撃する
 ・われらは、勤労無産階級の立場から児童保育の構成を期す。
 ・わが無産者託児所の設立によって労農救援を任務として解放戦線の一翼に
  参加する。

・戦争を経て、戦後混乱期(戦災孤児など)、そして1947年に厚生省(現、厚生
労働省)に児童局が新設、児童福祉法の制定、認可保育所の設置となる。一方で、
利用する父母が主体的に運営に参加する無認可の共同保育所が多数存在していた。

・以上、非情に雑駁だが、保育のボランタリーな歴史を見てみた。
 全国保育団体連絡会編『戦後の保育運動』(草土文化)等を参照している。

・私は「ボランティア論」の授業で、行政と一定の距離と緊張感を保ちながら、
あるいは時には激しい抵抗運動を行いながら展開してきた当事者や共感者のボラ
ンタリーな取り組みを積極的に紹介するようにしている。この保育運動も、その
事例のひとつだ。

・話は変わるが、ここに一人の母親がいたとしよう。初産で、育児に精一杯だと
思われる。しかし、一方では育児や保育の制度の成り立ち、問題点にも関心をも
ち、鳥の目でそれらを俯瞰する市民プロデューサーとしてのセンスを持っている。

・普通の市民が、または自身のことで精一杯の当事者が、プロデューサーの感性
をもつこと、それこそが「市民プロデューサー」のコンセプトだった。
 そこで、本コラムに替わって、次号か、次々号あたりから、「育児プロデュー
サー日記」が始まる可能性を予告しておこう。あくまで可能性だが。(kenken)


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┃┃■ NPO・市民活動リーダーのためのチーム経営の基礎知識  (17)
┃┃ 〜チーム経営のステップ(4)
┃┃   課題の整理・整頓 〜問題解決と意思決定プロセスの変革3
┃┃「誰が」「どの課題を」「どのように」決めるかを整理・整頓する   
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●このような課題の整理・整頓によって、チーム経営は確かに促進されます。
しかし、実は「誰が、どのように、その課題の意思決定をするか」という意思決
定プロセスについても、適切に変革しないと、実効性は薄くなると考えられます。

●例えば、リーダーが一人で何もかも決めていたグループがあるとしましょう。
そして、課題を整理・整頓し、ある課題を担当者に任せたとして下さい。しかし、
最終的にリーダーが担当者のやり方が気に入らず、異なる決定をしたとしたら、
その人の智恵とチカラは無駄になり、リーダーの負担も減りません。従って、重
要な課題に、リーダーやメンバーの智恵とチカラを合わせる為には、まずそれ以
外の案件について、ある程度の分権化が行われる必要があるでしょう。

●さらに重要な課題についても、リーダーが全部一方的に決めるのではなく、課
題によって、グループが合意を形成する場合を増やしていく必要があるのです。
当たり前ですがリーダーが一方的に決めると、メンバーの納得度が低く、実行さ
れる可能性も低くなります。つまり、智恵もチカラもあわせられないことが多い
からです。

●具体的には、その案件で、何が大事か(例えば創造的な問題解決、メンバーの
課題へのコミットメント、スピードなどなど)によって、意思決定の担当者と意
思決定の方法を使い分けていく必要があるのです。

つまり案件によって
・リーダーが一人で決める案件
・担当が決めるがリーダーに報告する案件
・みなで意見は出すがリーダーが決める案件
・みなで決めないと<場>に悪影響がある案件
・担当が決めて処理する案件
などのように整理・整頓する必要があります。

 
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┃┃ つれづれに思うこと・・・(2)春
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▲今年の春、うれしいことが連続してあった。一つは仲間の女性が(当然だが)
初めての出産を終え、現在、新米お母さん真っ只中であること。まだ、2週間強
を経たばかりで母子共に未だ会うことが出来ていない。近いうちに会いに行きた
いと思っている。ひとごとながら、気分がうきうきしてくる。当人は大変だと思
うが、この先、息抜きしたいときや遊びに行くときは喜んで応援するからねと伝
えたい。

▲もう一つは、ある催しを企画し、それが成功に終わったこと。その催しという
のは、昨年、スローフードの地イタリアのワインやチーズの生産者を訪ねるツア
ーに参加した際、飲んだくれてポロッと出た話が実現したものである。イタリア
のワインと日本の食事をカップリングさせて講演、講習、食事を楽しむという会
である。会場やメニューに始まって協力依頼など、自身のネットワークをフルに
使っての準備は結構楽しかった。

結果、参加者の多くが楽しさを共有出来たこと、そういう場を提供したことで、
更に次のステージへと繋がっていきそうな兆しが見えてきた。久しぶりのわくわ
く感だった。飲んで、食べて楽しんだだけに終わらず、私が会員となっている共
同購入会のなかでの問題だが、安全な食を享受するために必要なことの一端に触
れた気がする。生産者、消費者、それをつなぐものの関係とあり方について考え
ながら、今後どう関わっていくか楽しみである。

改めて自分自身のやりたいこと、好きな事は今回のように、出会いを活かし、共
同で作り上げた場を楽しみながら転がっていく事だと再確認できたことがうれし
い。少し元気になった。

▲催しの終了後、吉野に行った。古代の奈良を感じる明日香を抜けて、雨の中、
吉野に着く。下千本、中千本はすでに葉桜である。上千本、奥千本まで車を進め
る。さすがに、雨の日の午後遅い時間に吉野に行く人間は少なく、ゆっくりと七
〜八分咲の桜を楽しむことが出来た。足下をどろどろにしての西行庵からの帰り
道、上から眺めた上千本あたりの桜と立ち上がる霧の景色の美しさは、さすが吉
野と声も出ないほどだった。桜を見ること、花見はもともとは冬の間に弱った体
に山の気を浴びる事で、元気を取り戻す癒しの行為だったという話を聞きながら、
おおいに納得。使い古されて手あかにまみれてしまった感のある「癒し」とは、
本来はこういうものだと実感できた。今年の春は良い春だ。(sakura)


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 ■広■■    みんなで自由に発信するコーナーです
 ■場■■    投稿歓迎!    
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■5月の読書会のご案内

団塊アクションネットワーク、ほっとか連、市民ライター通信等の
有志で4月から行なっている読書会。5月の読書会の課題図書は、
篠原 一 著 『市民の政治学』(岩波新書872)です。

下記のとおりに実施する予定ですので、ふるってご参加ください。。

日時    :5月17日土曜日(14時から16時ごろ)

場所    :大阪ボランティア協会同心事務所の会議室。
       http://www.osakavol.org/volkyo/access/index.html
       「北区事務所」が同心事務所です。

会議室の表示:「団塊アクションネットワーク」or「DAN会」

参加対象者 :どなたでも

参加費   :DAN会の会員以外は、100円/回
       (会場利用費・資料コピー代に充当します)

尚、会場のサイズもありますので、「参加したい」という方は、
今村さん宛てのメールsumiko@f-ts.bias.ne.jp までご連絡いた
だければ、助かります。


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■編集後記
  コラムの作者kenkenさんからの「育児プロデューサー日記」へのラブコール。
記事中にもあるように、我々の仲間が無事出産し、子育てへと突入したばかり。
おめでとう、おめでとう!
そんなもの、読んでる暇も、書く暇もない!と叱られそうだが、おおいに期待
しています。  (さくら)
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