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T-mode 遠山清彦の国会奮戦記


2008.05.22

遠山清彦のメールマガジン[T-mode]No.555 高齢者医療:野党の愚挙


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■■■ T−mode  〜参議院議員・遠山清彦のメールマガジン〜 ■■■  
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              【No.555】 2008年(平成20年)5月22日発行
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             高齢者医療:野党の愚挙
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遠山清彦です。今週月曜日、久しぶりにテレビ番組の収録に参加しました。昨
年6回ほど出た日本テレビ系番組『太田総理』で、放映は今週金曜日23日夜
8時からです。私のあまりに騒々しい性格がたたり、テレビ番組から疎まれつ
つある現実に変わりはありませんが、今回は太田光「総理」のマニフェストが
「少年犯罪を実名報道します」というもので、参議院法務委員長を務めている
立場からも声がかかったようです。

番組の詳細は放映前で書けませんが、私はこのマニフェストには反対の立場で
議論しました。たしかに凶悪犯罪(殺人、強姦、放火、強盗)の場合で、犯人
が少年でも、被害者感情からすれば、今の少年法の規程は「甘い!」と考える
方もいるかもしれません。(少年法第61条により実名報道は禁止されていま
す。)

しかし、少年犯人の場合、犯罪に走った背景に家庭環境(虐待経験)や学校・
友人関係などの要因があることがほとんどですし、犯罪後もいずれ社会復帰し
更生することが前提になっています。そのため、日本の少年法も応報刑ではな
く教育刑の思想に立っており、実名報道はその基盤となる考え方に反すると思
います。また、実名報道することで少年犯人を(悪の)ヒーロー扱いすること
が、かえって模倣犯を誘発するのではないかという懸念もあります。いずれに
しても、収録でも白熱した議論が交わされました。ご関心のある方は、見てく
ださい。

さて、国会では野党が長寿医療制度を廃止して、もとの医療制度に戻す法案を
参院に提出する方針を決めたということです。これは、完全に愚挙であると断
言します。たしかに、新しい医療制度については問題点もあり、今政府与党に
おいては問題点を総点検し、改善策を打ち出そうとしています。しかし、後期
高齢者を対象とした新医療制度が必要だ、という認識は変わっておらず、野党
の要求はとても容認できるものではありません。

この点でわかりやすい新聞解説記事が最近ありました。5月16日付け『読売
新聞』13面の特集記事「基礎からわかる後期高齢者医療制度」で、非常によ
く調査されわかりやすく書かれています。この記事も後期高齢者医療制度の諸
問題を批判的に指摘しつつも、その冒頭部分では、「なぜこのような新制度導
入がなされたのか?」という最も大事なポイントについて次のように解説して
います。

「これまでの老人保険制度では、75歳以上の高齢者が、組合健保などの被用
者保険や国民健康保険(国保)に加入したまま、高齢者の医療費をやりくりし
た。不足する高齢者の医療費は、主に現役世代が加入する被用者保険の拠出金
でまかなわれてきた。だが、この制度では、高齢者と現役世代の負担割合がわ
かりにくい上、現役世代が払う拠出金に歯止めがなく、膨らむ医療費を誰が責
任を持って抑制するかも明確でなかった。このため、新制度(=後期高齢者医
療制度)では、窓口負担を除く高齢者医療の給付費を、公費5割、現役世代の
保険料4割、高齢者の保険料1割と明確にし、都道府県単位の広域連合に運営
責任を持たせた。ただ、患者が医療機関の窓口で支払う際に自己負担割合は、
ほとんど変わっていない。」

つまり、今回の新制度導入で、はじめて、膨らむ高齢者の医療費の負担ルール
が確立されたと評価しているのです。さらに、この記事は、民主党の無責任さ
にも言及しています。

「一方、民主党はこの制度を「姥捨て山のようだ」と批判し、廃止法案を国会
に提出する方針だ。しかし、以前の制度に戻すとしているだけで、高齢者医療
の問題点を解消する新たな枠組みは示していない。」

「全くその通り」と私は読んでいて思いました。医療制度は複雑でわかりにく
く、国民の多くが従来の仕組みもあまり理解してきませんでした。そこにつけ
こんで、「新制度は最悪だ、元に戻せ」と野党は叫んでいますが、紹介した解
説記事にあるように、元の制度に戻しても何の改善にもならないことを私たち
は肝に銘ずるべきです。

以前も書きましたが、従来の制度では、75歳以上の高齢者で同じ年収の方で
も住んでいる市町村によって保険料が最大5倍も異なっていたのです。つまり、
ある大都市で保険料(年額)が平均4万円だったとすると高齢化率の高い地方
の村では5倍の20万円もの保険料を払わされていた高齢者がいた、というこ
となのです。それが、新制度で最大格差は2倍まで縮小されました。(都道府
県単位で運営されるようになったのが理由。)ここは、今回の改革で一番評価
できる部分ですが、なんと野党は、5倍格差の元の制度に戻そうとしているの
ですから、開いた口がふさがりません。

長寿医療制度の改善すべきは改善するとしても、制度導入の背景や制度設計そ
のものは間違っているわけではない、と自信をもって語っていきたいと思いま
す。
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遠山清彦(とおやま きよひこ)参議院議員、
平和学博士(Ph.D in Peace Studies, University of Bradford,UK,1998)   
参議院:法務委員会委員長
公明党:国際局長、東京都本部副代表
    沖縄県本部・山梨県本部・静岡県本部・神奈川県本部顧問    
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発行部数:4,764部(2008年5月22日現在)
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