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バリ札幌行ったり来たり


2007.01.29

バリ札幌行ったり来たり


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     ☆バリ札幌行ったり来たり→いつか行ったきりを目指して☆

vol 136 イルカが階段で死んだ日

21日から友人と三人をともなってトランベンの家に出かけた。12月には枯れき
っていた草原もいくらか緑を取り戻している。
真っ青な聖山アグンも中腹の稜線にブラシではいたように青緑の色がみえる。
雨期はこんな色になるんだ。
もどかしく海の支度をして念のためガイドをひとり雇いライフジャケットも借
りて海に泳ぎ出す。
透明度は良いのか悪いのか・・・なんだかよく見えないがクラゲの中を泳いで
いるような感じだ。よく目をこらしてみるとおびただしいプラスティックのゴミ
の中を泳いでいるのだった。
ともかく沈船のポイントまでゴミをかき分けかき分けM子さんの手を引いて進む。
沈船の先はドロップオフに繋がっているせいか浮いているゴミは少なくなって
いるが大きなプラスティックが下へ向かって漂っている。
クラゲかと思えばビニール、マンボウだと思えばビニールだ。
魚影は濃かったもののこの魚たちに大量のゴミはどんな影響を与えているか心配
になった。
早々にまたゴミにぶつかりながら引き上げてきた。
ガイドの青年や浜の物売り達と話をした。
今朝から急にゴミが流れ着いたのだと。どこかの浜で捨てたのだろう、明日に
は沖に行ってしまってきれいになると思うからまた来てくださいという。
ゴミは海に流してしまうのではなくて自分たちで拾い集めて始末しなければ駄目
だと伝えるのだが(そんな馬鹿な)という顔をして聞く耳を持たない。皆がする
気があるなら可能だ。わたしもボランティアで手伝っても良い。
海があってかろうじて生計を立てている彼らにしてこんな認識である。
自分がさっき食べたパパイヤのビニールの包み、つぶして捨てたたばこの箱はこ
の現象に無関係と思っている。
大村しげさんも著書に書いておられた。
このひとたちの「ゴミ」に対する感覚を教育し直すのは至難の業だと。そもそも
果物を食べて皮や種をそこいらに捨てるのは良いことだという感覚がある。パパ
イヤの種をほうればパパイヤが再生する。お弁当を食べ終えて包みのバナナの葉
を捨てれば自然に還る。
ドイツやアメリカと感覚の違うこういう土壌の国にプラスティックを無制限に入
れたのが大きなまちがいだった。
札幌でも遅ればせながらやっとレジ袋有料化にこぎ出した。
バリではもう隅々までこの買い物の際のプラスティックが行き渡ってしまってい
る。市場のおばさん達までご飯や焼き鳥をビニールに入れさらにレジ袋にまで入
れてくれる。断ると不思議な顔をする。
ペットボトルやカップは回収機構ができたのかゴミ置き場で拾い集めているひと
を見かける。袋類もお金になると思えば子供達も動くのではないか。市場で観光客
に手を差し出して金をねだるよりましだと思う。
わたしが大統領だったらレジ袋やプラスティックは禁止して豊富な植物性のもの
を使う法律を作っておくけど。でももう間に合わないかもしれない。
十年前に太平洋を単独で横断しにいった知り合いのダイバーは「もう遅い、海はき
れいにできない」と言っていた。そうなのか。でも地球を諦めるわけにはいかない
ではないか。

ジャワ島の爆弾漁の影響で粉々になったオニヒトデがことごとく再生しバリ島まで
押し寄せてきたことがあった。オニヒトデは珊瑚を食べ尽くし魚の住みかをなくし
生態系に大影響を及ぼす。ムンジャガン島のあるダイビングポイントは珊瑚が全滅
してまるで一山の廃墟のような凄惨な状況になってしまった。
ダイビングインストラクター達はお客さんのいないときに毒のあるオニヒトデを針
金で突いていくつも捕獲して回った。同時に珊瑚を一つ一つ植え付けるという作業
をしていると聞いた。
もどかしく見えたこの行為が実を結びつつあるのがわたしの目にも見てとれる。
廃墟は生きかえりつつあるのだ。

トランベンの浜に大量のゴミが漂っていた翌日、私たちはもう一度行ってみた。
ゴミはどこかへ行っていたが少し日本語を話すいつものガイドが
「ルンバルンバ(イルカ)が階段で死んでいる」という。はてどこに階段があっ
たか。それはともかくイルカが打ち上げられたこととゴミとは関係があるとわたし
は直感した。
イルカは子供だった。ゴミを魚と間違って食べて死んだんだよ、とわたしは言った
があまり関心をひかなかった。このことを警鐘としてわたしは村長さんその他に
アピールしたいのだがどうやったら通じるだろうか。通訳を連れてこなければなら
ない。
ガイドに「パンタイは(階段)ではなく(海岸)だ」と教えた。
このくらいなら通訳無しで通じる。


洋子 29 jan 2007


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