2007.10.16
★インド・ガネーシャ通信 NO.268★
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インド・ガネーシャ通信 NO.268
2007.10.16
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〜インドをもっと知りたい方 必読!!!〜 <2001年8月3日創刊>
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◆インドを旅したことはあるけれど、インドで生活している日本人はどんな
生活しているんだろう。もしかしたら、旅行者の知らないインドを知ってい
るかも!
◇マカイバリジャパンでは、ニューデリー在住20年以上になるニューデリー
オフィスの石井吉浩をはじめ、インドに駐在している日本人の方々が体験し
たインドを、様々な角度からお届けしております。
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こんにちは! マカイバリジャパンの石井です。
ニューデリーからです。ニューデリーは、朝から少し蒸し暑いです。
朝6時半に家の前のクラブハウスで、ヨガをしている方々の
「あーはっはっはっはっーーーー」の笑い声がまだ耳に新しいです。
鳥の鳴き声、人の生活声、物売りの声、車のエンジンの音・・・、
日の出とともに賑やかになるデリーの住宅街です。
◆ “紅茶専門店スタッフのブログ:マカイバリ紅茶日記”
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◇◆ ニューデリー駐在員便り VOL-145◇◆
byーニューデリー在住 吉野 宏
〜大統領宮殿(Rashtrapati Bhavan)〜
10月1日(月)大統領宮殿にお邪魔した。大統領宮殿への訪問は私にとって
初めてである。憧れの人、インド緑の革命の父、農学者スワミナタン教授が
今年で8回目となる第2代首相シャストリを記念する2006年国民賞を授賞。そ
の授賞式典が宮殿で開催され、これに参列する機会を得た。宮殿の正面玄関
の下、車寄せから階段を紅い絨毯を踏みしめて上がる気分は格別。眼下には
ライトアップされたインド門を遠く真東に望む。正面の門は開いてなく、側
道を車で3回セキュリテイーをパスして車寄せに到達。玄関を入ると真正面
には大きなホール。その中央にグプタ朝(紀元5世紀前後)と思われる仏立
像(石造)がライトアップされて安置されている。仏様に一礼して合掌。中
に進む。
この宮殿には、庭園(2月百花繚乱となるムガールガーデン)やハーブ園
や孔雀園、そしてミニ・ゴルフ場などが付属していると言う。全部で部屋が
大中小合計340室。1929年大英帝国により17年の歳月をかけて建設された。
独立前は大英帝国インド総督の邸宅であった。現在はインド大統領宮殿とし
て使われている。現在の主人は、第12代大統領パテイル女史(73歳、前ラジャ
スタン州総督)。インド初の女性大統領として今年7月25日に就任された。
式典会場はアショカホール。玄関を入って、すぐに右に行き、最初の交差点
を左に進みアートルームを通り越して奥に進んで到着。
ホール正面に向かって右側ブロックの前から3列目、左から3番目の席に着
席。見渡すと宝石箱に入った気分である。参列者は約300人。前列には知人
のオランダ大使がいた。 どうやら、昨年、鈴木修スズキ自動車会長がイン
ド国民賞を授賞されたと同じホールらしい。天井は3〜4階分くらい吹き抜
けで高く、全てペルシャ風壁画(王様が狩をしている様が描かれている)で
覆われている。床は板張り。壁は彫刻の入った大理石。正面に向かって右側
の中二階には楽隊が控えている。
式典は夕方6時開始。儀仗兵、大統領の入場、続いて国歌演奏。一連の式
典行事が進み、最後は国歌演奏で終わった。式典後はホールを変えてお茶で
歓談。紅茶と野菜サンドイッチをありがたく頂戴した。今晩は大統領、副大
統領、スワミナタン教授が主役で皆さんに笑顔をふりまいている。大統領だ
けが着席して皆からのご挨拶を受けている。このホールの正面には、国父マ
ハトマ・ガンジーの大きな肖像画が掲げられている。窓から西の庭園が望め
る。つい最近までは、イスラム教徒のカラム前大統領にヒンズー教徒の副大
統領の組み合わせであったが、選挙の結果、このコンビが逆転。この国にい
ると宗教対立は感じられない。異教徒皆仲良くやっている。
スワミナタン教授のこれまでの研究成果に対し、特にインド緑の革命の父
として1960年代に起こったインドの農業危機よりインドの農業を救い食料の
自給自足の達成に貢献した事。そして、緑の革命により食糧確保、貧困削減、
環境と資源保護が達成され、女性や若者の地位が向上し社会保障が万人に与
えられた事。インドの緑の革命は、国境を越え世界中の発展途上国にも広が
り「永遠の緑の革命」となった功績が評価され今回の授賞となったと式典で
説明があった。同教授は、今回の授賞で国内外の賞はノーベル賞を除いて全
て授賞した感がある。私が同教授に憧れ親しみを覚えるのは、先生が自らお
話されている如く、先生がインドの緑の革命で使った小麦の種子は、稲塚権
次郎博士が1935年日本の緑の革命で開発した新品種「小麦農林10号」と言う
日本生まれの種子との言わば混血だからである。日本生まれの種は、戦後米
国に渡り新品種に生まれ変わり、その後、メキシコで更に生まれ代わり、メ
キシコからインドに渡った。スワミナタン教授が受けて、インドで更に生ま
れ代わったのである。これぞ輪廻転生。それぞれの国の気候風土に合い且つ
それぞれの国の人々に好まれる味を持つ品種に生まれ変わり、しかも収穫が
何倍という超優れものに変身した。
戦後1960年〜65年世界は食糧危機に陥ろうとしたが、収穫量が2倍、3倍の
小麦や米が作り出されて、食糧危機は見事に克服された歴史がある。米国ボー
ローグ博士がこの緑の革命の推進役代表として、1970年のノーベル平和賞に
輝いた経緯がある。21世紀に入って、現在はどうであろうか?人口増加、気
候変動、資源高騰という新たな時代を迎えて、食料問題が再び再燃しつつあ
る。緑の革命に終わりは無いと、10月9日ネルー記念館でのスワミナタン教
授の授賞記念講演会で先生の話を聴いた。
さて、最後にこの賞ゆかりの人物、インド第2代シャストリ首相につい
て紹介する。ネルー初代首相は余りに有名だが、第2代を知る人はほとんど
いないであろう。私はこの式典を通じて初めて知った。シャストリ首相は第
2代首相として3つのインドが直面した危機をうまくマネージしたことで知ら
れる。同首相とスワミナタン教授は農業危機を共に戦った仲である。同首相
の人生はドラマチックである。
●1904年10月2日(マハトマガンジーと同じ誕生日) ベナレスの近くの村
で生まれた。
●1930年(26歳)〜1937年(34歳)国民会議派の党人として、ガンジーやネ
ルーと共にインド独立闘争に参加。大英帝国政府に7回逮捕されて牢獄生活
を送った。
●1937年UP州議会議員選挙に当選。インド独立後はUP州政府の大臣に就
任。
●1951年国民会議派の幹事長の一人に就任。52年〜56年上院議員となり鉄道
大臣に就任。
●1964年5月ネルー首相の急死に伴い、同年6月9日第2代首相に就任
★シャストリ首相が直面した3つの危機;
1)ネルー首相急死に伴う政治混乱を収拾
2)第1回パキスタン戦争(1965年夏)への対応と勝利。戦後処理の
為、ソ連邦コスイギン首相の招きに応じてタシケントでパキスタ
ンのカーン大統領と会談。1966年1月10日印パ共同声明を発表。
3)食料不足による農業危機。
スワミナタン博士に協力して、緑の革命で農業を建て直した。
●共同声明の翌日、1966年1月11日タシケントにて客死(死因:心臓発作)
写真1 授賞式典開始、国歌演奏の場面
http://www.makaibari.jp/mailmagazine/ganesha/10161.jpg
写真2 パテイル大統領とスワミナタン教授後方の額の写真はシャス
トリ第2代首相
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写真3 参列者の写真 写真中央やや左のメガネの男が私です。
http://www.makaibari.jp/mailmagazine/ganesha/10163.jpg
以上
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