2007.12.12
◆ごかいの部屋 No.148 『私はこの対応に支えられた』
2007.12.12[No.148]
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: ご か い の 部 屋
: 〜 不 登 校 ・ 引 き こ も り か ら 社 会 へ 〜
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元 当 事 者 の 教 育 相 談 員 が 語 る
体 験 的 不 登 校 ・ ひ き こ も り 論 と 解 説
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2週連続で開催した「青少年支援セミナー2007秋冬」と「創刊5
周年記念読者会」が終了し、当メルマガも今年最後の配信になりました。
いよいよ年末ですね。
来年も充実したコラムと情報をお届けいたします。どうぞよろしくお
願いいたします。
ヒューマン・スタジオ
── ◆ 今 月 の メ ニ ュー ◆ ───────────────────
■ コラム:私はこの対応に支えられた
□ 来月のスタジオ:求人情報集めと資料コーナーリニューアル
■ ごあんない
━━・● コ ラ ム ●・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
私はこの対応に支えられた
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先月、私は福井市の親の会からふたつのイベントに招かれました。
初日は「いじめ・登校拒否・ひきこもりフォーラム2007in福井」
でパネリストとして、翌日は福井市中央公民館の家庭教育学級「ベーネ
の会」で11月の講師として、自身の体験をもとにお話させていただきま
した(スタッフならびに来場者の皆様ありがとうございました)。
今回のコラムのタイトルは「ベーネの会」での演題なのですが、そこ
でお話しした内容の原型は、ちょうど5年前に開催した「第1回青少年
支援セミナー」の第1部(全体会)での発題『不登校・ひきこもりで援
助する人される人〜両方の経験から〜』です。
当メルマガでは、これを第52号(2003年10月22日)で『再び私の経
験から――不登校〔中〕不登校への対応のあり方』と題して文章化して
います。
以来この内容で話すのは3回目だったのですが、今回は新しく整理し
た提言を最後に追加しました。ところが、会場からのあるご質問によっ
て、論旨があいまいになってしまった点があることに気づきました。
そこで、この反省のうえに修正した、お話の後半の一部を要約して収
録します。
●
まず、前掲の第52号の、左右に分けて列挙した部分をご覧ください。
http://blog.mag2.com/m/log/0000098424/75785070.html?page=5
これは、私が不登校時代に周囲の人から受けた対応で、左側に不適切
だった対応を、右側に良かった(支えられた)対応を挙げたものです。
右側と左側の対応は、次の二点に違いがあります。
第一点は、誰のためにもなる対応か、不登校児やひきこもり青年に限
定した対応か、という違いです。
この二点に照らして私が受けた対応を眺めてみると、左側の対応は、
不登校児にしか行われず、学校復帰させるだけの意味しかない「特別」
「非日常的」なもの(不登校にならないと経験しない)であるのに対し
て、右側の対応は、誰のためにもなるし、それぞれ学校復帰以外のいろ
いろな意味を持っている「一般的」「日常的」なもの(誰でも経験する
機会がある)であることがわかります。
そこで、右側の対応について詳しく見てみましょう。
まず「誰のためにもなる対応」であることは、右側の対応を並べてみ
ればはっきりします(本質を表現するため意訳して並べます)。
「犬を飼う」
「生徒と濃密な対話をする」
「夏休みのボランティア活動(子どもキャンプのスタッフ)に誘う」
この3行だけを見て「不登校児を学校に復帰させるために行われた対
応」だと気づく人がいるでしょうか。「普通の家庭や学校が普通の子ど
もや生徒にやること」だと思うはずです。
次に「学校復帰以外のいろいろな意味を持っている対応」であること
は、それらの対応によって私が「動物好きになる」「人生への考え方が
深まる」「感動をもらう」といった、学校復帰とは別の素晴らしい経験
になったことを、52号でお話したとおりです。
このように、右側の対応は学校や社会に復帰させることにはつながら
ないものですが、その反面本人に、一生の思い出と財産、さらには生き
る力の源泉になるものを与えることができるのです。
以上のように、左側の対応を否定はしませんが、それにもまして右側
のような「一般的」「日常的」な対応は、とても重要なものです。した
がってご家族は、特別なことを考えずに日常生活の場である家庭の幸せ
を追求していれば、自ずとそういう対応ができるようになるはずです。
たとえば、家庭の習慣や親御さんの態度を無理に変えるのではなく、
今の範囲内で可能な対応を考えます。ただし、何かを誘ったり頼んだり
するのは「面白そうだ」「やってくれると助かる」などという動機が自
然に生まれたときに限ります。
「そんな抽象的なアドバイスでは・・・」「自分の対応が適切でなか
ったらどうしよう・・・」など、ご不安は尽きないことでしょう。
確かに、不登校児やひきこもり青年のご家族は、日々本人と接してい
て「不適切な対応だったな」とか「失敗したな」と思うことが少なくな
いでしょう。まさに、葛藤・迷い・試行錯誤の繰り返しですよね。
でも、それでいいのです。
不登校児やひきこもり青年への対応は、全体としてプラスであれば成
功になるのです。すなわち「適切な対応」が「不適切な(失敗した)対
応」を(回数より与えた影響の大きさが)少しでも上回れば、差し引き
プラスになります。つまり、不登校やひきこもりへの対応は“やり直し
がきく“のです。
しかも、私の場合がそうだったように、周囲が「学校や社会への復帰」
を目標にやったことでも、その対応が誰のためにもなる、目標以外に意
味があるものだったら、結果的に適切な対応になるわけです。
私も、そういう対応を含め、振り返ってみれば左側の対応より右側の
対応のほうが影響が大きかったからこそ、こうして今があるわけです。
●
いかがでしょうか。来年も「対応」について考えていきましょう。
:筆者:丸山 康彦(まるさん)
スクールソーシャルワーカー(訪問子ども援助職)。高校時代、
不登校と留年の末、入学7年後に卒業。高校講師・ひきこもりを経て、
1999年4月に個人事務所「教育対策研究所」を開設。2001年10月に
当ヒューマン・スタジオを設立し代表に。
━━・● 来月のスタジオ●・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
求人情報集めと資料コーナーリニューアル
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◎求人情報集め
当スタジオが運営している人材バンク「青少年コラボレーターズバン
ク」の活動として、人手を募集している団体に求人票の提供を募るため
の団体回りを、1年ぶりに行います。
これは、7月に予定していましたがまったくできず延期していたもの
です。団体のご担当者様、ご協力のほどお願いいたします。
◎資料コーナーリニューアル
スタジオ内の設備「青少年資料情報コーナー」の容量拡大に向けて進
めていた収納家具の追加が、最近完了。年明けには、資料の配架をやり
直した、探しやすく閲覧しやすく持ち帰りやすい、便利な情報コーナー
に生まれ変わります。どうぞご利用ください。
━━・● ご あ ん な い ●・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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◎ 当メルマガ執筆者丸山が代表をつとめる教育相談機関・・・
「ヒューマン・スタジオ」は、
スクールソーシャルワークという援助法にもとづき、面接のみならず、
相談員自ら家庭や学校を訪問し、本人を支えつつ周辺状況を改善する
ことで、当事者主体の問題解決をめざしています。
詳細は「ヒューマン・スタジオ」のホームページでご覧ください
→ http://homepage3.nifty.com/Husta/sodan/
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…─── ★ 次回発行は2007年1月9日です。お楽しみに ★ ────…
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: ご か い の 部 屋 〜 不登校・引きこもりから社会へ 〜
: 2007/12/12 NO.148 (発行:第2水曜 月1回)
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□発行・執筆者:丸山 康彦
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