2008.07.11
赤十字国際ニュース
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赤十字国際ニュース 42号(通巻700号)
□□■□□ +++ Together for humanity +++
□■■■□ 〜人間を救うのは、人間だ〜
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発行日:2008年7月11日
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タンザニアにおけるコンゴ・ブルンジ難民支援事業
〜難民キャンプでたった一人の日本人 日赤助産師からの報告〜
アフリカ東部にあるタンザニアは、これまで多くの難民を近隣諸国から
受け入れてきました。難民の本国への自主的帰還が積極的に進められてい
る今も、なお21万人以上の難民が居住しています(UNHCR、2008年1月現在)。
その多くは、1990年代に内戦が激化したブルンジ共和国や、政府と反政府
勢力の衝突が続いたコンゴ民主共和国などから流入した難民です。
日本赤十字社(以下、日赤)は、タンザニア赤十字社とともに、タンザニア
北西部の国境沿いに敷かれたキゴマ州に住むコンゴ・ブルンジ難民と、その
周辺地域の住民を支援しています。特に、ルグフ、ムタビラ、ニャルグス
という三つのキャンプにおいて、保健医療サービスの提供や健康増進のため
の予防活動等を支援しています。
2007年11月から2008年5月の半年間、日本人で唯一難民キャンプの現場で
活動していた高井久実子助産師(名古屋第二赤十字病院勤務)からの報告です。
■ 無事出産を終えて残したもの・・
難民キャンプの周辺地域には、「周辺」とは言い難いほどの遠い地域から、
難民キャンプで提供される保健医療サービスを求めて、泊りがけで医療施設
を訪れる人、また、入院している家族のお見舞いや介助にやって来るタンザ
ニア人が大勢います。多くのタンザニア人にとって、難民キャンプから離れ
た自宅からこの病院に通うことは非常に大変なことでした。タンザニア赤十
字社は、日赤の支援でルグフ・キャンプの中にある病院の敷地内に、レンガ
造りの宿泊用の小屋を建設しました。
この小屋の完成後の利用状況を確認しに来たある日のことです。ウビンザ
(ルグフ・キャンプ内にある病院から約20kmの村)から来ていた分娩待ち
の妊婦さんと、付き添いの彼女のお姉さんと話をする機会がありました。
彼女たちはこの建物が、日赤からの支援で建てられたものであることを知っ
ていました。日赤から来たわたしに、「とても便利になった」と熱心に話し
てくれました。
翌日の早朝、産科病棟で無事出産を終えたお母さんと赤ちゃん、お母さん
のお姉さんに再会できました。お姉さんからは“Asante sana”(本当にあり
がとう)、と何度も何度も、繰り返し言われました。そして、カンガ(女性
が身体に巻きつける伝統的な布)の中から100シリング硬貨(約10円)を取り
出し、そっと私の手に渡してくれました。「とんでもない!」とお金を返そ
うとする私に、彼女はさらに私の右手に両手で硬貨を包み込み、「チャイ
(紅茶)を飲みなさい」と言いました。決して裕福ではないその家族に、
わたしはこのお金を何とかして返そうとしました。しかし、周囲の人たちは、
「受け取りなさい」と口々に言います。その言葉を受けて、わたしは丁重に、
ありがたく、いただくことにしました。自分たちの日々の生活で大変な中、
それでも日赤の支援に感謝して、お茶を振舞ってくれようとした彼女の気
持ちがとても嬉しく、わたしはその硬貨とともに日本に帰国しました。
現在、この施設は難民キャンプ内の病院に入院している患者さんの家族や、
臨月に入った産婦が分娩が開始するまで待つ間に宿泊するための場所として
活用されています。日本赤十字社は引き続き、タンザニア赤十字社の難民
キャンプにおける保健医療サービス等の提供活動を支援していく予定です。
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