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陰陽師教師・橘麗華


2006.06.22

陰陽師教師・橘麗華 「千鶴の一番長い1日」


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7
「あ?奈美ちゃん?」
 麗華が携帯電話を使ってなにやら電話している。「……うち。麗華やけど、茅島神社に来てくれへんやろか?
因みに茅島神社って知ってるやろ?千鶴ちゃんの家やで」
 奈美ちゃん……と聞いて純代と千鶴は麗華のほうを向いた。
「先生……」
 純代は聞いた。「……奈美子お姉様が何か?」
「実は『浦安の舞』をどないしよか思うてね」
 麗華は言った。「……小袖着て緋袴はいてその上に舞衣を羽織って舞うあの舞だよ」
「ああ、巫女さんがよくやってるあの舞……ですね」
 みづきが頷いた。「……それで奈美子さんとの関係は?」
「そういえば思い出しましたよ」
 千鶴は言った。「……奈美子お姉様、『浦安の舞』の巫女をやったことがあるんだそうです。
そうですよね、先生」
「さよ」
 麗華は頷いた。「……うちもそれを思い出したさかい奈美ちゃんに携帯かけたん」
 そこへバイクの音がして止まったかと思うとライダーらしい人が走ってきた。
「麗華お姉様」
 そのライダーは鷹司奈美子である。「……どないしはったん?」
 因みに奈美子は麗華のことを麗華お姉様と呼ぶ。
麗華とは京都の実家が近所同士の幼馴染ではあるものの今年23歳の新人教師の麗華に対し、今年18歳の大学1年生と、
年齢はむしろ千鶴や純代たちに近いのである。純代たちは高校2年生であるから17歳になったかならないかというくらいである。
「実は……」
 麗華と楓は奈美子を拝殿の下に引きずり込んだかと思うと、奈美子の耳に口を近づけて今までの経緯を話した。「……こういうこと」
「それやったらうちが教えますわ」
 奈美子は言った。「……教えるんは純代ちゃんとジュンちゃんと舞ちゃんとみづきちゃんやろ?」
「さよ」
 麗華は頷く。「……いやね、別に教えるんは千鶴ちゃんでもええんやないか思うたんやけどね」
「安西は巫女はやったことないか知れへんやろ」
 楓も関西弁になる。「……家が神社なのに……と思うか知れへんけど、安西はあれで神主になるための修行は積んでるんや。
本人が権直階(ごんのちょっかい)で祢宜やいうてたさかい間違いあらへん思うけど」
「わかった」
 奈美子は頷いた。「……それにしても千鶴ちゃんも大変やな」
「え?」
「ほら、神主はんの大学、東京と三重県の合計2校しかあらへんやん」
 奈美子は言った。「……この間聞いた話やと、朝倉姉妹は高校の先生、舞ちゃんは中学校の先生と尼さんの二足草鞋、
美樹ちゃんとみづきちゃんと純代ちゃんは医者になりたい言うてはるさかい、それと比べると狭き門や……いう意味やで」
 なるほど……と、麗華と楓は頷く。
「第一回目の打ち合わせは六月三十日のお祭りのときにでもやりません?」
 三人が出てきたのを見計らって千鶴が言った。「……お祭りといってもそんなに派手なお祭りじゃないんですけどね」

※前回発行からえらい時間がたってしまったようで申し訳ありません<(_ _)>


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