2008.04.25
映画の精神医学 賛否両論のあの映画を一刀両断
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映画の精神医学
●第269号● 2008年4月25日発行 ● 発行部数 :49,549部
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【 目 次 】
■1 はじめに
■2 新メルマガ 「映画の心理学」を5月からスタート
■3 最新映画批評 「クローバーフィールド/hakaisha」
■巻末 ネタバレ映画批評 「クローバーフィールド/hakaisha」
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■1 はじめに
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最近、ウォーキングをしています。
明日も天気が良ければ、ウォーキングの会に参加します。
「歩く会」なんかに参加しなくても、同じ10キロ歩くのなら、
自分で歩いても同じだ、と最初は思いましたが、
1人で歩くのと、他の人と歩くのでは全く違います。
気分的に楽です。
知らない人おしゃべりしながら歩いていけば、
時間も忘れますから、「同じ10キロ」でも、
全く苦しくないのです。
むしろ、楽しいです。
厳しい道のりでも、一緒に歩く人がいるだけで、
とても気分は楽になるのです。
精神医学の治療も同じだなあ、とつくづく感じました。
今週も、なんだかんだでアッという間に過ぎてしまいました。
結局、「「クローバーフィールド」以後、映画は一本も
見られませんでした。
GWは劇場が混むので、GW作品はGWの前に見ようと思ったのですが、
満員の映画館で熱気に包まれて見るのも悪くはありません。
いい席さえとれれば。
これからの2週間で見たい映画。
「フィクサー」「大いなる陰謀」
「スパイダーウィックの謎」
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
「アイム・ノット・ゼア」
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■2 新メルマガ 「映画の心理学」を5月からスタート
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5月から「映画の精神医学」のアップグレード・バージョン
となる新メルマガ
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を発刊します。
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さて、注目の「映画の心理学」の第1号で取り上げる作品は
「羊たちの沈黙」です。
そして、内容は、「カウンセリングとは何か?」です。
「カウンセリング」とか「癒し」とは、一見無関係な作品「羊たちの沈黙」。
この作品を題材に、「カウンセリングとは何か?」を語ろうという
意外性に富んだ無謀な考察をお読みいただけます(笑)。
とりあえず、DVDを持っていなかったので、
DVDを買って見直したところですが、今更ながら
良くできた作品だと感心しました。
「映画の心理学 第1号
羊たちの沈黙 〜カウンセリングとは何か?
レクターとクラリスの心理分析」
■「映画の心理学」の内容は?
「ビジネス」「教育・子育て」「恋愛」に即効する心理学のエッセンスを
有名映画、最新映画のシーンやセリフ、主人公の行動や心の動きを
具体例に引きながら紹介していくメルマガです。
有料メルマガという形になりますが、月3回発行。
濃い内容でかなりのボリュームを配信していきます。
現在の「映画の精神医学」は、最新映画を随時紹介しながら、
精神医学や心理学の話を、誰が読んでもわかりやすく、
理解できるようにお伝えしていきます。
つまり、全ての人に知ってほしい、精神医学、心理学の基礎知識を
紹介していく、というのが「映画の精神医学」の目的です。
新メルマガの目的は
・映画を心理学、精神医学の視点から、より詳しく解読して、
映画をより一層深く楽しもう
ということもありますが、
・心理学や精神医学についてもっと詳しく掘り下げた知識を身につけよう
ということを、もう一つの目的としています。
私は、セミナーや講演会で、たくさんの方とお会いしますが、
「心理学を勉強したい」という人が非常に多くて驚かされます。
でも、学校に通うというのはほとんどの人には不可能な話ですし、
通信教育を受けるにしても、何十万円もかかったりします。
もし、心理学を本格的に勉強したとしても、
カウンセラーとして働く人はほんの一部ですから、
実際は勉強した心理学の大部分は
役に立たないということになります。
勉強したという「自己満足」で終わってしまっては、
もったいないです。
サラリーマンやビジネスマンの方であれば、「ビジネスに役立つ心理学」。
主婦の方であれば、「教育・子育てに役立つ心理学」を
一番に知りたいのではないでしょうか。
「映画の心理学」では、
今の自分の環境に「即効」する心理学。
明日から、使える心理学を、みなさんにお伝えしていきます。
「映画の心理学」は、心理学や精神医学を
もう少し詳しく勉強してみたい人のための
「心理学講座」「精神医学講座」と考えていただければ
いいでしょう。
「心理学講座」とはいっても、教科書めいた文体では読むのもつらいでしょう
から、映画を題材に、イメージしやすく、わかりやすく、具体的に。
そして、何よりも読んで面白いメルマガになるはずです。
■樺沢紫苑講演会に無料ご招待
「映画の心理学」を5月、6月の2ケ月間、継続購読された方を、
6月に開催される樺沢紫苑映画講演会(東京・渋谷)に無料で
招待しまます。
(開催日は、近日発表)
遠方で参加できない人のために、2ケ月間継続購読された方全員に、
講演会の音声ファイルと講演資料を差し上げます。
講演会タイトルは、「シカゴと映画と精神医学」。
講演内容は、
シカゴを舞台にした映画「ブルース・ブラザーズ」「逃亡者」「シカゴ」
などを題材に、シカゴ在住者でないと絶対にわからないマニアックな視点で
解説します。
さらには、樺沢がシカゴで実際に会ったデビッド・リンチ監督、
ガンダムの富野監督。あるいは、本人を見に行ったジェニファー・ハドソンや
ダスティン・ホフマンの話などを樺沢が実際に撮影した写真100枚以上と
動画を閲覧しながら、映画とシカゴ、そして「アメリカ文化」について
学んでいく楽しい講演会になるはずです。
私の映画講演会は、今回が初めてになりますので、私自身
非常に楽しみです。
通常、樺沢紫苑のビジネス・セミナーは、参加費2万円いただいています。
今回の講演会は、「映画の心理学」の購読者は無料で参加できますので、
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■「映画の心理学」は初月無料です
さて、こちらの「映画の心理学」ですが、
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「映画の心理学」は、月3回発行。
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心理学、精神医学について語っていきます。
30分以上の「音声セミナー」がある、ということでしたら
1,490円は法外な値段ではないと思います。
ちなみに、「映画の心理学」は、登録「初月無料」です。
登録「初月無料」の意味が分かりづらいですが、
登録した最初の1カ月は、完全に無料で、「映画の心理学」を
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5月創刊ですから、今(4月中に)、申し込んでも、
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■2 最新映画批評
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「クローバーフィールド/hakaisha」 4月5日公開、現在公開中
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「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」のように、
ストーリーや映画の内容についての情報を全く遮断し、
期待感を煽るプロモーションを仕掛けた映画。
その効果もあり、興行的にはヒットしたが、賛否両論が飛び交っている。
公開からもうすぐ3週間がたつので、見たい人はだいたい見たとは思うが、
GWに見ようと思っている人もいるかもしれない。
ということで、「これから見よう」と思っている人は、
ストーリーについて微塵も知りたくないだろうから、
この欄に感想を書くのもはばかれるので、このメルマガの一番下、
「編集後記」「後付け」のさらに下に、「ネタバレ批評」を掲載したので、
「すでに作品を見た人」
「ネタバレOK」
の人限定でご覧いください。
手ぶれがひどくて、車酔いのような状態になるので、
車酔いに弱い人は具合が悪くなる可能性がありますので、
あまりお勧めしません。
どうしても見たいのであれば、できるだけ後の席に座ることを
お勧めします。
樺沢の評価 ★
(★★★★★が満点。☆は、★の半分)
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■■■ネタバレ映画批評■■■
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以下「クローバーフィールド」のストーリーが詳しく書かれていますので、
ご注意ください。
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「クローバーフィールド/hakaisha」 4月5日公開、現在公開中
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映画史上最大の詐欺映画を見てしまった。
つまらない映画。くだらない映画は山ほどある。
100本の映画を見て、100本全てが最高におもしろい、
ということはありえない話だ。
個人の趣味、嗜好というものがある。
人によって感受性は違うから、「つまらない映画」に
遭遇するのはいかんともしがたい。
だから、観客は、「(自分にとって)おもしろい映画」を見る確率を
高めるように、予告編を参考にしたり、映画批評を読んだり、
評判などをチェックする。
その結果、「見たい映画」を決めるのである。
映画に対する事前情報が遮断されると、
その作品が自分にとっておもしろい作品なのか、そうでないのかを
判断する材料がなくなる。
したがって、
「見たくない映画を見せられる」危険性が、飛躍的に高まる。
「クローバーフィールド」を見ようと思って劇場に行った。
チケットブースの女性から、この映画は乗り物酔い状態なる可能性が
りますが大丈夫ですか?、という警告を受けた。
こんな話は、初めて聞いた。
私は、ジェットコースターが大嫌いで、揺れるのは好きではない。
しかし、「じゃあ、やめます」とも言えない。
すでに、前売り券は買ってあるわけだから。
もし、「じゃあ、やめます」と言えば、前売り券代金は
返金してくれたのだろうか?
そして、映画館までの電車賃は、誰が負担するのだ?
「具合が悪くなる危険性のある映画」なら、
前売り券の販売の時に言うべきであろう。
そうでなければ、ポスターや予告編で警告すべきだが、
そんな警告は、この日、映画館で初めて聞いた。
少なくとも、予告編やチラシ、ポスター、前売り券販売
の段階では、警告は全くなかった。
チケットブースの女性から説明を聞いた段階で、
この「クローバーフィールド」が詐欺映画であることを
確信してしまったが、作品を見て唖然とした。
唖然とした点はいくつもあるけども、
「モンスータの正体がちゃちい」
「オチが期待はずれ」
「モンスターについて何の説明もされない」
とか、私はそんなことは言わない。
私の不満は、
「ひどい手ぶれシーンが、映画の最初から最後まで続くこと」。
この一点である。
今でこそ、オフィシャルページや映画館のホームページを開くと、
「クローバーフィールド」についての警告がデカデカと書かれているが、
公開前にはこのような警告は全く目にしなかった。
つまり、客からのクレームが来たので、
あわてて「断り書き」を付けくわえたのがミエミエである。
最初から、ここまでひどい手ぶれ映画だとわかっていれば見なかった。
そして、この「手ぶれ」が映画の演出上不可欠だったのか・・・というと
そうではなかろう。
素人がとったような映像。
手持ちカメラでドキュメンタリー映画のような臨場感を出す。
もちろんわからないでわないが、完全なカメラの素人だって、
もう少しましに撮影するのではないか?
あるいは、90分近くも撮影していれば、
少しはコツもつかんで、手ぶれもマシになるだろう。
まあ、後半は、多少、手ぶれが減っているのだが、
それでも見苦しい。
最初の10分くらいだけが、手ブレ映像であるならば、
わからないではないが、
映画の最後までこれを続ける意味というのが全く分からない。
どうみても、やりすきだ。
要するに手ぶれしすぎ。見ていて不快である。
「乗り物酔い」にまではならないが、「具合が悪い」。
「不快」なのだ。
「クローバーフィールド」は、
観客にとんでもない不快感を与える作品である。
まあ、観客全員にでは、ないだろうが・・・。
我々は、なぜ映画館に足を運ぶのかというと、それは
映画を楽しむため。つまり、「快楽」を得るために、
1,800円という入場料を払うのである。
気持ち悪くなるため。
不快にさせられるために、1800円という大金を払いたい人が、
いるはずがない。
映画というのは、観客に「快楽」を与えるためのもの。
見ていて具合が悪くなるのでは、「娯楽」ではない。
「不快」にする可能性があるのならそれを事前に告知する
義務があるわけだ。
何の警告もなしに前売り券を販売しておいて、
あと5分で映画上映が開始されるという時に、
チケットブースで告知しても遅いのである。
たとえば、「パッション」という映画があった。
メル・ギブソン監督。キリストの磔刑を、きわめてリアルに描いた作品。
「非常に残酷だ」ということで、マスコミで賛否両論の
大騒ぎになった。
「パッション」を見て失神したり、心臓麻痺で死ぬ人も出たという。
しかし、「パッション」というのは、「過剰な残酷描写がある映画」
であることが、事前に告知されていた。
十分すぎるほどに。
「パッション」というのは、残虐なシーンを含む映画です。
見るかどうかはご自由にどうぞ。
あとは、観客の判断である。
だから、「残虐描写」が見たくないという人は、
「見ない」という選択ができるので、何ら問題がない。
嫌なら見なければいいわけだ。
映画を見た後に、「この映画は残虐すぎる」と批判するのは、筋違いだろう。
「ホステル」という残虐映画があった。
これも、かなりの詐欺映画である。
ホラー映画であることは知っていたが、公開前は作品の詳しい内容は
不明で、「クエンティン・タランティーノ・ブロデュース作品」
という部分だけが、やたらと強調されて紹介されていた。
タランティーノ・プロデュース作品なら、活劇風の作品かと思い、
多くの観客が足を運んだだろう。
私もその一人だ。
実際に見てみると、単なる「変態映画」。
「入場料返せ!!」と叫びたくなった。
私の隣には、小さい女の子をつれた女性が見ていたが、気の毒だった。
(レイティングの厳しいアメリカで小さい女の子が見れたのは不思議だ
が・・・)
「ホステル」で、見たくもない残虐描写を見せられて
憤慨した観客は多いだろう。
ただ、「ホステル」が日本で公開された時は、「とても残酷な映画」という
ことをむしろウリにしていたので、「変態映画」を見たい人が
見に行ったであろうから、別に問題はない。
映画の本来の姿を隠して、全く別なもののように装って
宣伝してもいいのだろうか?
「食品偽装」ではなく、「作品偽装」だ。
「ストーリーを公開まで完全に秘密する」という宣伝戦略。
これは、モンスターの正体について秘密にしたかったのではなく、
「具合が悪くなるほどの過剰な手ぶれ」を隠ぺいするために、
全てを秘密にする必要があったのではなかろうか?
「クローバーフィールド」のストーリーを完全に隠ぺいする戦略に
出たのは、「話題づくりのための高度な戦略」ではなく、
試写会で評論家や一般人に見せたら、
「具合の悪くなる最悪映像の映画」と書かれて
興行的に散々な結果になる恐れがあったので、
「隠さざるを得なかった」という気がしてならない。
この「不快な手ぶれ映像」に怒り心頭な人が続出している
と思いきや、意外と具合が悪くなった人は少ないようで
驚いた。
「クローバーフィールド」の人気投票サイト
http://eiga.com/vote/show/24
「モンスータの正体がちゃちい」とか、
「ストーリーを全て隠したわりに、たいした意外性はない」とか
それは小さな問題だ。
というか、結構よくできた映画だと思う。
というか、私は映画のアイデアやストーリー自体は好きだ。
コンセプトはおもしろい。
映像が最悪だというだけで。
仮に、「手ぶれ映像」がこれほどひどくないのであれば、
かなりおもしろく見られたであろう。
表向きはSF・モンスター・パニック映画であるが、
コメディ映画としてよくできている。
これは皮肉ではなく、事実だ。
多分、アメリカ人は、これを大笑いしながら見たはずだ。
パーティーのシーンで、撮影係のハッドが、「ロブがベスと寝た」
と言いふらしていくシーン。
パニックの最中に電気屋を略奪するアメリカ人のバカさ加減。
おまけに、ロブまでが略奪に加わる。
重傷だったベスが、元気に走り回る驚異の回復力。
そして、クライマックスのハッドがモンスターに●われる
シーンは、大爆笑だ。
まあ、日本ではあいかわらずシーンとしていたが、
アメリカの劇場は、爆笑の渦につつまれたに違いない。
これほど突っ込みどころ満載の映画は、滅多にないだろう。
アメリカ帰りの私としては、パーティーのおバカなシーンに
非常にリアリティを感じた。
冒頭の20分(パーティー・シーン)は、長すぎる。
パーティーシーンは不要という指摘もあるが、
「リアリティ」という意味では、絶対に欠かせないと思う。
あと、ニューヨーク行ったことがある人ならば、
「セントラル・パーク」「コロンバス・サークル」「ブルックリン・ブリッジ」
そして「自由の女神」など、NYの代表的な場所が次々と出てきて
おもしろかったはずだ。
彼らが今どこにいるのか、地図を頭の中に明確にイメージできるし、
そのように作ってある。
ある意味、ゲーム的である。
映画の最初に「セントラルパークで発見された映像」と説明されるが、
つまり、「彼らは最終的に、セントラルパークにたどり着きます」
「そして、そこで死にます(多分)」ということが、いきなり
冒頭で示されてしまう。
つまり、映画は、この四人の男女が、いかにして「セントラパーク」
で死ぬかという過程を追って行くわけだ。
その辺の逆説的な展開が、妙におもしろい。
カメラは最終的にはセントラルパークで放置されるはずなのに、
4人は一向にセントラルパークに向かわないので、
非常にハラハラさせられる。
例えば、ベスを救出したロブたちは、セントラパークと全く反対の
そこから南側のヘリコプターの発着場に向かうので、「えっ、なんで?」
という意外性があっておもしろいのだ。
ちなみに、戸田奈津子さんの字幕では、「コロンバスサークル」を、
「セントラパーク」と訳していたので、ベスのマンションで
全員が死ぬかと思って見ていた人がいるかもしれないが、
まあ全く気にしない人の方が大部分だろうか・・・(笑)。
(NYに行ったことのない人は、「コロンバスサークル」は
知らないだろう。「コロンバスサークル」は「セントラパーク」の
すぐ隣だから、「セントラパーク」の方がわかりやすいだろう、
という配慮かと思われる)
すでに、ネット上では有名になっているが、
映画のラストシーン。
ロブとベスがコニーアイランドの観覧車から撮影した映像。
海を映した引きの映像で、画面右上空から海に向かって
何かが落下して、水しぶきが立つのが映っている。
モンスターがこの時点ですでに活動を開始していた、
ということだろう。
自慢するわけではないが、実は最初に見たときに、
私はこの映像に気付いた。
「まさか、これで終わるわけはなかろう・・・
終わったとしたら駄作だな」
と思った瞬間に、コニーアイランドの消し残し映像。
「おおそうか、ここでモンスターを登場させるための
消しの残し映像か・・・」と思った瞬間に、
画面に水しぶきらしきものが映った。
「おお」と驚いたが、その後、ラブラブ映像になったので
「気のせいか?」と思ったのだが、やはり意図的に入れられた
映像だったようだ。
「あれ、何だ?」くらいのセリフを入れて、
もっとわかりやすく見せた方がよかったようにも思うが、
気付かなかった人に「くやしい」と思わせて、DVDを
買わせようという高度な作戦だとするとよくできている。
ユーチューブで画像が出ているので、見逃した人は確認してみよう。
http://01.futako.info/a/last.html
もう一つ、おもしろいディテールがある。
この観覧車のさらにあと。映画の一番最後だ。
クレジットの途中で、ノイズにまみれて、何やら、男性の声が聞こえる。
これは、私のヒアリング能力では聞き取り不能だった。
後で調べてみると、"I'm still alive." と言っているらしい。
かなり重要なセリフなので、字幕は入れてほしかった。
ひょっとすると、戸田奈津子さんでもヒアリングできなかったのか? (笑)
「まだ、私は生きている」。
誰? というと、さすがにハッドは生きていないだろう。
そうすると、「ロブ」が生きていたということになるのか・・・。
でも爆撃されたから、生きてないよな?
それとも、橋の下のがれきの下になったせいで、奇跡的に生きながらえたか?
登場人物で「男性」と考えると、行方不明になったロブの弟(兄?)、
ジェイソンが思い浮かぶ。
ブルックリン・ブリッジでジェイソンは行方不明になるが、
モンスターに食われたのか、連れ去られたのか、
彼の死因は判然としない。
ロブたちは「死んだ」と言っているが、ジェイソンが
明らかに死んだという映像は確か映し出されていなかったはずで、
「行方不明」になったというのが正しいだろう。
ということで、ジェイソンが生きていたとしても、
何の不思議はない。
だいたいにして、序盤ではジェイソンの人物描写が結構されていて、
ハッドにカメラ撮影も頼むのもジェイソンなわけで、かなりの
重要人物として描かれているのに、
あっけなく死んでしまうのでおかしいな、とは思ったのだ。
"I'm still alive." が、ジェイソンだとすれば、
その辺の人物描写のアンバランスさも、妙に納得がいく。
何やら、「クローバーフィールド」の続編が作られるという話も
出ているから、そうするしとモンスター誕生の秘密や、
"I'm still alive." の謎についてもふれられのだろう。
という具合に、詳しく考察するうちに、
実は 「クローバーフィールド」は
非常におもしろい映画に思えてきた。
姑息なプロモーション戦略を使わなくても、
十分ヒットしたのではなかろうか。
果たして私は、次回作を見るのだろうか?
「手ぶれ映像」さえなけれぱ、是非見たいと思う(笑)。
(完)
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