2006.08.15
白保メール No.83 5周年記念号(その1)
。 \│/
。 ─ ○ ─
V..v 白 保 メ ー ル│\ Aug.15.2006
>>∈∋<< v..V 。 No.83
"" >>⊂⊃<< . . 。
.。,:'"*.,:'"*.,:'"*.,:'"*.,:,:'"*.,:'"*.・。。・ ・。。,; " * ,.
//転載歓迎//
・・・白保メール5周年・・・
今日8月15日で、白保メールを発刊して5年が経ちました。皆さまのご愛読ご声援
に感謝します。
当初から取り上げてきた新石垣空港については、昨年末国から設置許可が出され、
今年10月には起工のセレモニーが予定されています。白保メールが指摘してきた新空
港建設のマイナス面は顧みないまま、沖縄県は事務的に事業を進めつつあるように見
えます。
一方、この間、八重山ブームで観光客や移住者が増え、新石垣空港の工事と開港も
当て込んだ建築ラッシュが起こるなど、大きな変化がありました。
この5年を振り返り、発行者三人が、今思うことを書いてみました。2回に分けて
掲載します。
<質と量> 谷崎 樹生
先日、自然解説の仕事で十日間ほどマレーシアに行ってきました。マレーシアはほ
ぼ赤道直下の国で、熱帯雨林の成す風景は台風の常襲地石垣島とは全く違っていまし
た。どの樹も皆スクスクノビノビ真っ直ぐに育って見上げるような巨木がそこかしこ
にそそり立ちボリュームたっぷりの涼しい木陰を作っています。
そんな大きな木陰を作ってくれる巨木にフタバガキ科というグループがあります。
内陸の谷間のような風の当たりにくい所には、今でも樹高70mにも達する森の巨人
フタバガキの巨木が樹冠を突き抜けるようにそびえ立ち、超高木層を形成しています。
フタバガキの材は硬くて樹脂を多く含むため腐りにくいので古くから建材として利用
されています。
フィリピンではフタバガキの材をラワンと呼び、ラワン材の名は日本でもよく知ら
れていますが、残念ながらフィリピンのフタバガキの森はほぼ伐り尽くされてしまい
ました。ラワン材の主な輸出先は日本で、日本ではこの巨大な丸太を桂剥きにして接
着剤で張り合わせ、ベニヤ板を作っています。コンクリートの型枠に使われるコンパ
ネというベニヤ板はほぼ使い捨てで、熱帯雨林の巨人はこんなゴミになるために切り
倒されているのです。
麻雀のパイを作るために、立派な牙を持ったアフリカゾウが殺されているのと同じ
ように、果てしない人間の欲望の犠牲になっているわけです。そんなくだらない物に
なるために産まれてきた命ではないはずです。命の質を尊重しないで使い捨てにして
いたのでは、近い将来必ず行き詰まり、破綻します。
今の日本の豊かさを支えているのは「大量生産・長距離輸送・大量消費・大量廃棄」
というシステムです。経済活動の規模が大きくなると、物とお金の大循環が起こり、
世の中が活気付いたように見えるものです。政治家が好きな「活性化」とか「振興」
というのはそういうものだと思いますが、石油で大儲けしたい人達が手段を選ばず原
油価格を操作している今日では、先ず「長距離輸送」ができなくなります。これから
は「少量生産・短距離輸送・少量消費・リサイクル」という小さくても質の高い循環
を実現せねばなりません。ところが、薄利多売路線に走りがちな観光業界など、この
島の様々なサービス業の現場ではこれとは逆の方向を目指しているようです。行き着
く先は破滅ですが、その前に稼げるだけ稼いで巧く足抜けしようと考えている方も多
いようです。
白保メールでも何度か書きましたが「あらゆる分野での質的向上」が緊急の課題で
す。社会の質を向上させるには個人の質が向上せねばなりません。ところがこの島で
はいつの頃からか、躾のなっていないどうしようもない子供が、そのまま大人になっ
てしまってどうしようもない社会を作り始めている・・・と言うのは少々言い過ぎか
も知れませんが、その懸念は大いにあります。
「若い人がなかなか職場に定着しない」と、言う声がよく聞こえてきますが、それ
は若者に覇気が欠けているからだけではないでしょう。「こんな奴の下では、バカバ
カしくって働いていられるか!」と言われても仕方がないようなとんでもない上司も
いるのです。
実は職場に定着しないのは若者に限ったことではありません。より楽により高収入
を得られる職場を求めて中高年の転職が多いのもこの島の特徴かも知れません。それ
も全く畑違いの職場への転職です。それまで培った知識や技術を活かせそうもない全
く畑違いの仕事でも、ポストが空けば身内を呼び寄せ利益を身内だけで分配するとい
ったことがよく行われているようです。
そのようにしてでも収入が増えれば生活の質は向上するかも知れませんが、仕事の
質は落ちるばかりでしょう。より大きな金の流れをいち早く見つけて群がり、利益を
貪るというやり方では、仕事の質も社会の質も向上するはずがありません。この先、
この島の社会を美しく成熟させるには、物質的な豊かさではなく「豊かな心」を求め、
育てる工夫が必要です。仕事の質を高めるには人材育成が絶対に必要です。人材は使
い捨てにするものではなく育てるものです。人を育てる立場の人は常に自分自身も育
ち続けなければなりません。その努力を楽しめない人は早々に退場すべきでしょう。
子供達に「大きくなったら何になりたい?」と尋ねるのではなく、大人も子供も
「どんな生き方をするべきなのか?」を自分自身に問い続ける人生を送らねばなりま
せん。
今後、団塊の世代がリタイアし始めると、八重山観光にも新しい大きな市場が出現
しますがそれも一時的な現象です。やがてブームは去るでしょう。その時が来れば、
偽物は淘汰され、本当に質の高い本物だけが残ります。その前に、目の肥えた団塊の
世代の厳しいチェックにどれだけのものが耐えられるのか、覚悟は必要だと思います。
^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~
♪ 『白保メール』ホームページ
http://www1.ocn.ne.jp/~shiraho/
♪♪このメールマガジンは、『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して発行
しています。
配信中止は、http://www.mag2.com/m/0000141189.htm でお願いします。
^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~
白保メール NO.83 06.8.15
発行者 鷲尾雅久 谷崎樹生 小林 孝
シ友達にメールで教える
行政・政治・地域情報ランキングトップ
まぐまぐアーカイブトップ
sお問い合わせ
(C)まぐまぐ