2008.04.25
【JR全線全駅へ!つちぶた本舗の全駅訪問の旅】第123号「のと鉄道(その1)」
△▲━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━▲△
2008年4月25日 《第123号》
JR全線全駅へ!つちぶた本舗の全駅訪問の旅
http://www.tsuchibuta.com/
毎週金曜発行
発行者:つちぶた
▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━▼▽
こんにちは、つちぶたです。
今回から北陸・能登を巡る旅をお送りいたします。
しばらく第三セクターの「のと鉄道」訪問記になりますが、
「JRじゃない」というツッコミは無しで・・・。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■能登半島を行く!(その1)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2004年10月21日(晴れ)旅0日目
2004年10月22日(晴れ)旅1日目 〔全駅訪問通算64日目〕
〔今回の旅〕
上野駅→
(北陸本線)
津幡駅→
(七尾線)
七尾駅→
(のと鉄道)
古君駅→前波駅→(徒歩)→沖波駅→
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●夜行列車で能登へ!
------------------------------------------------------------------------
■能登半島・・・。
実に旅情をかき立てる響きであります。
今回は北陸の能登半島を走る鉄道、
「のと鉄道(※第三セクター)」と「七尾線(JR)」などを巡る少々長い旅です。
なぜ能登へ行こうと思ったかというと、
のと鉄道の穴水駅〜蛸島駅間が、
2005年3月31日を最後に廃止になるという時期だったんですね。
これを過ぎてしまうともう二度と奥能登へは
鉄道で行けなくなってしまいます。
第三セクターだからどうとか言ってられない!
とにかく旅に出なければならない!
能登の鉄道を味わっておかなければならない!
そう思った次第です。
幸い、JRの周遊きっぷの「加賀・能登ゾーン」が、
のと鉄道と七尾線全線乗り降り自由なので、
これを駆使して駅を巡ろうと決めました。
あとは旅を実行する前に何とか5日間の休日を取ることと、
時刻表と格闘して全駅下車のプランを練ること、
この2つが実に厄介で・・・。
■というわけで、無事休日の確保と駅を巡るプランもできあがり、
2004年10月21日、旅立ちの夜を迎えます。
その日の夜22時半、私は上野駅の13番ホームにいました。
ほどなくしてホームに列車が入線してきました。
「寝台特急 北陸」です。
何という分かりやすい名前でしょうか。
「寝台特急」というロマン溢れる響きに続いて「北陸」ですからね。
旅の気分も盛り上がるというものです。
ホームには何人かの鉄道ファンと、
楽しそうに喋るカップルが列車を確認し、
次々と乗車していきました。
で、私はというと・・・、
頭端式ホームにある手すりに寄りかかって、
そんな光景を憎々しく眺めていました。
いいよなぁ、寝台特急か。
横になって寝られるんだろうな。
カップルなんて楽しそうに喋っちゃってさ。
やってられないよな。これから旅立ちだって言うのにさ・・・。
などと意味もなくふて腐れていました。
というのも、私が乗るのは「特急北陸」ではなく、
「急行能登」なのです。
色々な意味で格差を感じます。
横になって足を伸ばして寝られないのです。
でも価格は安いわけですし、行き先は同じですからね。
問題なんてありませんよ。ええ、ありませんたら。
というわけで、私は特急北陸を眺めた後、
16番ホームへ移動して、急行能登を待ちました。
こう言ってはなんですが、先程のホームとは客層が全く違っていました。
カップルなんて一組もいません。
どこか疲れた感じのタフな男たちがビール片手に
ホームで待っているという光景です。
特急北陸を見てしまったが為の悲壮感を感じていました。
まあこれはこれで、私向きだななどと思う。
そして23:13頃、急行能登の列車が入線してきました。
肌色のボンネット車両で、489系って言うんでしょうか。
かなり古そうで、有る意味貴重な車両ではあります。
私が乗る車両は2号車・指定席。
シーズンオフだし、木曜の夜という中途半端な日の所為か、
車内はガラガラでした。
この時は随分心配になったものですが、
2008年現在も廃止されず元気に走っているので、
普段は乗客が多いのかもしれないですね。
そして急行能登は定刻23:33に発車。
私はしばらくの間考え事をしながら、
窓の外を流れる街明かりと闇を眺めていたのですが、
やがてそれにも飽きて、
二人分のシートに横になって目をつぶりました。
ガタンゴトンと体中に響く振動と走行音が眠りを妨げていましたが、
暫くするとそれも気にならなくなり、
知らないうちに泥のように眠っていました。
■6:25 すっかりと明るくなった朝、私は津幡駅に下車しました。
「津幡駅」
http://www.tsuchibuta.com/jr-west/hokurikuline/46tsubata/46tsubata.htm
変な体勢で眠ったおかげで、体の節々に痛みと
強烈なだるさが残っています。
夜行を降りたときには決まってこの怠さを感じ、
今日一日大丈夫なのかと心配になるのですが、
たいがいは問題なく過ごせてしまうから不思議です。
さて、津幡駅のホームは島式2面4線。
北陸本線と七尾線の接続駅ですね。
かなり広々としています。
駅舎はコンクリート造で、
入口の壁面に能登半島を表したタイルが貼られていました。
能登の旅が始まるんだなぁとしみじみ思います。
で、駅舎を撮影するために後ろの方に下がって
駅全体を見たときにハッとしました。
駅舎が能登半島の形をしているのです。
屋根を片流れにして、斜めに突き出た半島を表しているんですね。
よく考えたなぁと、ちょっと感動しました。
■そして私は、6:45発の七尾行きの列車に乗り込みました。
学生と、観光に出かけるおばちゃんグループで、
車内はなかなかの混みようです。
七尾線沿線は、後日全駅を回るときに見るだろうと思い、
私は終点までずっと目をつぶり睡眠の確保に当てました。
■8:02 七尾駅に到着。
落ち着く間もなく私は跨線橋に向かってダッシュ。
駅舎側にある「のと鉄道」切欠ホームへ急ぎました。
なにせ乗り換え時間が3分しかないのです。焦ります。
悠々と歩いている多くの人をかき分けて、
ホーム上にある「のと鉄道」専用の乗り換え口を通りました。
予想に反して「のと鉄道」に乗り換える人が全くいないようでした。
車内もガラガラで、満員だった七尾線とは対照的です。
■8:45 穴水駅に停車。
列車の切り離し作業のため7分ほど間があります。
これから先は前の1両のみが先に進むので、
後ろの車両に乗車していた私は一旦ホームに出て、
先頭の車両へと移動しました。
ホームでは何人かの鉄道ファンが、のと鉄道の車両を撮影しています。
私も先頭に行って撮影を試みたのですが、
跨線橋が邪魔をして上手く撮影できませんでした。
■そして1両になった列車は七尾北湾をぐるっとまわり、日本海へ出ます。
のと鉄道はほとんどの区間海沿いを走るので、
眺めがたいへん素晴らしいのです。
で、9:21 古君駅に下車しました。
「古君駅」
http://www.tsuchibuta.com/zshitetsu/noto/13furukimi/13furukimi.htm
片面ホームの素朴な田舎駅です。
駅舎は無く、ブロック+木造の待合室があるだけです。
駅前には田んぼが広がり、民家は数えるほどしか有りません。
実に長閑です。時間が止まってしまったかのような感じがします。
しかし次の列車はわずか8分後。
あっという間に次の駅へと移動です。
■次は前波駅に下車。
「前波駅」
http://www.tsuchibuta.com/zshitetsu/noto/12maenami/12maenami.htm
古君駅よりも更に民家が少なくなり、
辺りは田畑が広がるばかり。
ホームは片面で待合室は同じ形の半木造でした。
駅前に続く道を望んでも民家が2、3軒見えるだけなので、
いったい何人の利用者がいるのだろうかと思ったのですが、
ホームの裏側にやや大きめの自転車置き場があって、
それなりの台数が止まっています。
それを見て、意外と利用者はいるんだなと分かりました。
少し離れた場所に町があるのかもしれません。
さて、次の列車まで時間があるので、恒例の駅間徒歩の始まりです。
隣の沖波駅まで歩行距離は1.4km。
余裕ですね。
・・などとナメていたのが災いしたのか、
途中何度も道を間違え、駅にたどり着きません。
おまけに道は線路から離れていて駅の場所が確認できないし、
道はグニャグニャと曲がりくねっていて方向感覚が奪われます。
ただでさえ列車の時間が押し迫ってきて泣きそうだというのに、
それをあざ笑うかのように雨が降ってきました。
阿呆かって感じです。
本気で泣かせる気かと。
私は折りたたみ傘をさしながら小走りで道を進みました。
地図を再度確認しながら駅の当たりを付け、
(そうです、地図を持っていながら道に迷っているのです)
上り坂を登っていくと線路が道の上を横切っているのが見えました。
さらに急坂を上がると、ようやく駅にたどり着けました。
やれやれです。
■「沖波駅」
http://www.tsuchibuta.com/zshitetsu/noto/11okinami/11okinami.htm
ものすごい場所に駅があるなぁと、まず驚きました。
かなりの勾配がありながら、階段ではなく坂であるのが厄介です。
やや大きめの待合室が建っていますが、
ずり落ちるんじゃないかと心配になります。
その待合室の更に上に行くと、
コンクリートのホームがありました。
前波駅方面を見ると木々が鬱蒼と茂っていて秘境駅のようですが、
甲駅側は一部開けていて、海を見下ろせます。
なるほど、歩いているときは分からなかったけど、
海が近かったんだなと初めて認識できました。
さて、そろそろ列車が来る時間だなと思い、
汗を拭きながらホームで突っ立っていました。
しかし、いっこうに列車が来ません。
5分経っても来ないので、これはおかしいなと思い、
あらためて時刻表を確認すると、
「11:27」とありました。
現在の時刻は10:32。
私は何を思ったのか、1時間分、勘違いしていたのです。
隣の駅から必死になって急いで来たのは何だったのかと・・。
そんなわけで、まるまる1時間、待合室で待つことになりました。
もうこうなったらフテ寝だな、と思い、
ベンチに横になって熟睡しました。
ZZZ・・・・。
Zづく
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
つい最近、故・宮脇俊三氏の新作(と言っていいのかな)
『「最長片道切符の旅」取材ノート』が出版されました。
http://www.amazon.co.jp/dp/4103335106/ref=nosim/?tag=tsuchibutacom-22
取材ノートを公表してしまうというのは、
著者にとってはどうなのかなという思いもありますが、
ファンにはたまらないですね。
おまけにこの本の注と解説には原武史氏が担当されていることもあって、
個人的にはかなり興味はあります。(まだ買ってません)
これとは別に、今月号の小説新潮に、
「特集 宮脇俊三と旅する」があったのでこちらは即ゲット。
http://www.amazon.co.jp/dp/B0017HOE5W/ref=nosim/?tag=tsuchibutacom-22
単行本はいつでも買えますけど、
月刊誌はそうもいかないですからね。
宮脇氏の長女、宮脇灯子さんと原武史氏の対談、
北杜夫氏のエッセイなどがあって、非常に面白かったです。
話は変わりますが、
今回の能登半島の旅にメモしたはずのノートが見つかりません(笑)
見つかったところでろくなことが書かれていないと思うので、
まあ別に良いんですけど、
全て記憶だけをたよりに文章にするのってちょっとキツイというか、
あれ、どうだったっけ?なんて箇所が随分出てきてしまいます。
とはいえ、私はメモを取るということが苦手で、
旅先では全っ然メモを取らないんですね。
とにかく面倒に思ってしまう。
まあ私の場合、「取材」で旅をしている訳じゃなくて、
"「旅」を楽しむ"ために駅訪問しているので、
(そう見えないという意見もあるけど・・・)
旅先では煩わしいことはしたくないという考えが出てくるからかもしれませんが。
そういえば、今回の小説新潮内にこんな文章がありました。
『父の答は、メモはほとんどとらない、というものだった。
「とらなければ覚えていられないようなことは、書くに値しないことだから」
でも、と父はこうつづけた。
「でも、食堂車が何両目に連結されていたとか、駅弁の中身とか、
民家の屋根が切り妻だったか入母屋だったかとか、
そういうことはメモするよ。覚えきれないことや、
主観で書くことが許されない事実だな」
(『「最長片道切符の旅」取材ノート』「まえがき」宮脇灯子)
『小説新潮 2008年5月号 P.254「汽車旅のたのしみとは何か」関川夏央』
これを読んで、なるほどなぁと思いました。
確かに取っておいたメモを読み返しても、
それが役に立ったとかいうことはほとんど無かった気がします。
とはいえ、"事実"をメモしておくというのは本当に大事だと思いました。
実は今回の旅行記で、七尾線とのと鉄道の編成が何両だったか、
全く思い出せなくて(写真も撮っていない)、
結局書けなかったというのがありました(苦笑)
客観的な事実はメモしておこうという教訓を
身をもって学ばせていただきました・・・。
それではまた来週お目にかかります。
最後までお読み頂きありがとうございました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
つちぶた本舗の全駅訪問の旅
発行者:つちぶた
HP :< http://www.tsuchibuta.com/ >
Blog :< http://tutibutablog.livedoor.biz/ >
Mail :< tsuchibuta@mail.117.cx >
発行システム:『まぐまぐ!』< http://www.mag2.com/ >
配信中止はこちら:< http://www.mag2.com/m/0000178352.html >
バックナンバー:< http://archive.mag2.com/0000178352/index.html >
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※デザインが崩れて見える方へ
等幅フォントの設定について以下のヘルプページをご参照ください。
http://help.mag2.com/115.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
シ友達にメールで教える
旅行・おでかけランキングトップ
まぐまぐアーカイブトップ
sお問い合わせ
(C)まぐまぐ