2008.05.09
【JR全線全駅へ!つちぶた本舗の全駅訪問の旅】第125号「のと鉄道(その3)」
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2008年5月9日 《第125号》
JR全線全駅へ!つちぶた本舗の全駅訪問の旅
http://www.tsuchibuta.com/
毎週金曜発行
発行者:つちぶた
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こんにちは、つちぶたです。
今回も「のと鉄道」です。いい駅満載です。
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■能登半島を行く!(その3)
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2004年10月23日(晴れ)旅2日目 〔全駅訪問通算65日目〕
〔前回の旅〕
(のと鉄道)
甲駅→波並駅→(徒歩)→矢波駅→七見駅→(徒歩)→鵜川駅→
小浦駅→藤波駅→(徒歩)→宇出津駅→羽根駅→和倉温泉駅(泊)
〔今回の旅〕
(のと鉄道)
和倉温泉駅→能登鹿島駅→穴水駅→鹿波駅→
比良駅→(徒歩)→中居駅→白丸駅→
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●日本の原風景に出会えた駅
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■朝ホテルを出た私は、7:05頃に和倉温泉駅に到着しました。
「和倉温泉駅」
http://www.tsuchibuta.com/jr-west/nanaoline/20wakuraonsen/20wakuraonsen.htm
コンクリート造の大きな駅舎が建っています。
駅前のロータリーには和倉温泉をアピールする看板がいくつか立っていて、
温泉がある町らしい雰囲気をかもしています。
改札口にいると、通学・通勤の人たちが
続々と駅に集まってきました。
私はホームに出て跨線橋を渡り、
下りの「のと鉄道」の列車を待ちます。
すると向かいの1番線に上り列車がやってきました。
ほとんどの乗客は上り列車で七尾駅に向かうようで、
私がいる2番線には3、4人しかいませんでした。
そして7:15発の下り始発列車がやってきました。
この時間で始発ですから驚きです。
■7:45 能登鹿島駅に下車。
「能登鹿島駅」
http://www.tsuchibuta.com/zshitetsu/noto/05notokashima/05notokashima.htm
相対式2面2線の無人駅です。
それぞれのホーム脇には立派な桜が並んでおり、
春に来たらさぞかしキレイだろうと思われます。
駅舎は小さな洋風のもので、
屋根には風見鶏がありました。
その先には道路を挟んで海が広がっています。
この駅前の海がちょうど真東に当たっているので、
朝日がまともに反射していて眩しいです。
この海は七尾湾と言って、
のと鉄道はこの湾をぐるっと回るように北上して日本海に出るんですね。
■8:17 穴水駅に下車です。
「穴水駅」
http://www.tsuchibuta.com/zshitetsu/noto/06anamizu/06anamizu.htm
ホームは島式1面単式1面と、駅舎側に0番線の切欠ホームがあって、
全部で2面4線ありました。
その他にも留置線があり、何両もの車両が停まっています。
のと鉄道は、和倉温泉からこの穴水駅までが
「七尾線」で、(2008年現在も運行されている区間)
これより先が「能登線」(現在廃止されている区間)となります。
かつてはこの駅から、
能登半島の反対側にあった輪島駅へ向かう路線がありましたが、
2001年4月1日に既に廃止されています。
駅名標を見ると、廃止された隣駅の「能登三井(のとみい)駅」の表示が、
削り取られていたり、紙が貼られていたりといった跡がありました。
さて、駅の有人改札を抜けて駅舎内の広い待合室に入ると、
中には売店や自販機がありました。
駅舎は昭和59年竣工と書かれていましたが、
全体的にリフォームされたのか、
かなり真新しい印象を受けました。
駅前には数件店があるようでしたが、落ち着いた静かな雰囲気です。
ロータリーにある観光案内板を見てみると、
輪島駅までの路線がつながったままになっていました・・・。
そして「星とハーブとまいもんの里 穴水町」と書かれています。
まいもん?
・・・って何でしょうか?
で、後日調べてみたところ、
「まいもん」とは、「美味いもの(うまいもの)」
という意味での能登弁なんだそうです。
で、ここ穴水では春夏秋冬の4回に分けて、
「穴水まいもんまつり」というものが開かれていて、
それをアピールしているわけですね。
・・・その場に書いておいてください・・。
■8:52 穴水駅を出発し、9:07 鹿波(かなみ)駅に下車しました。
「鹿波駅」
http://www.tsuchibuta.com/zshitetsu/noto/09kanami/09kanami.htm
片面1線の山に囲まれた駅でした。
ホーム脇にたたずむ廃屋以外に、
民家の姿が全く見あたりません。
駅は高台にあって、下を見るとわずかな平地に田圃がありました。
駅前の道路まで下がってみると、
自転車置き場があって結構何台も止まっていました。
普段こういった民家の見えない駅にいると寂寥感を覚えるのですが、
田圃や自転車といった端々に人の生活感を感じるためか、
不思議と淋しい感じはありませんでした。
それよりも、何だか懐かしいような、
まさに日本の田舎の景色そのものを見ているような気分にさせられます。
そして青く晴れ渡った空と山の緑のコントラストが
実に美しい彩りを添えていました。
私はしばらく駅前の道を歩いた後、ホーム上に戻ってくると、
小さな女の子を連れたおばさんが駅にやってきました。
「こんにちは」と挨拶をした後、
ちょっとした世間話をしました。
おばさんは次の列車に乗るようでしたが、
ちょっと不思議なことを言うのでした。
「今日は比良駅で集合だったんですけどね、
この駅に無理に停めてもらうようにしてくれたんですよ」
話の内容が私には全く見えませんでした。
特急列車を待っているということなのでしょうか?
しかしそういうダイヤは無いし・・・。
しかも9:32の下りに乗ると仰います。
次に来る列車は9:43の上り列車なので、
この点でも私は混乱しました。
そして32分になり、おばさんが女の子の肩に手をのせて優しい声で
「さあ列車が来るよぉ」と言っています。
私はその後ろで線路の先を見ていました。
すると、本当に列車がやって来たのでした・・・。
そしてヘッドマークには「○○幼稚園」という文字が見えます。
なるほど臨時列車だったのかと合点がいきました。
2両編成の列車は、幼稚園児と保護者の方々で一杯です。
そしておばさんは女の子を連れて列車に乗り込み、
列車はゆっくりとホームを離れていきました。
私はちょっと取り残されたような、
もの悲しい気持ちになりました。
■9:47 比良駅に下車。
「比良駅」
http://www.tsuchibuta.com/zshitetsu/noto/08bira/08bira.htm
相対式2面2線のホームで駅舎の無い無人駅です。
ホーム上には古い待合室が一つありますが、
その他にも、そこそこ古い上家が一つ、
向かいのホームにはやや新しそうな上家が一つ、
合計3つの待合所があるというちょっと不思議な駅でした。
駅前には古い商店が1軒と、
そこそこ多めの民家が建ち並んでいる長閑な駅です。
さて、次の列車まで2時間近くあるので、
私は隣の中居駅まで歩き始めました。
比良の集落を抜けると、道はずっと海沿いになっています。
途中、「中居湾ふれあいパーク」というパーキングがあったので、
しばらく休憩させてもらいました。
このパーキングの近くには
「ボラ待ちやぐら」というやぐらが海に設置されています。
「ボラ待ちやぐら」※穴水町観光ガイドへのリンク
http://www.town.anamizu.ishikawa.jp/kanko/spot/boramachi.html
「やぐらの上で終日、ボラ(魚の一種)の群を見張り、
網をたぐるという原始的な漁法」※上記リンク先より引用
日本の風景にとても馴染むやぐらですね。
それにしても、終日ボラ待ちっていうのは・・・。
普通の人には退屈すぎてできないんじゃないでしょうか。
私は結構待つのには自信がある方ですが、一日中となると・・・。
■そんな、ちょっとした観光気分を味わいつつ、
約2.3kmを歩ききって、中居駅に到着しました。
「中居駅」
http://www.tsuchibuta.com/zshitetsu/noto/07nakai/07nakai.htm
片面1線の駅舎のないシンプルな駅です。
昭和34年竣工の渋い木造の待合室が残っています。
向かいには田圃が広がり、それを取り囲むように低い山々の稜線があります。
そして、頭上には青い空と流れる雲・・・。
当たり前のような風景のような気もしますが、
私には奇跡的な風景にさえ感じました。
こういう景色と空気を味わいたいが為に、
私は旅をしているんだと思うわけです。
良い駅でした。言葉が思いつかないほどに。
■11:40に比良駅を出てからは、かなり長い間列車に揺られ、
そして12:38 白丸駅に下車しました。
「白丸駅」
http://www.tsuchibuta.com/zshitetsu/noto/24shiromaru/24shiromaru.htm
片面1線で、古い待合室があるという点は他の駅と同じでしたが、
この駅には言いようのない殺伐とした空気が漂っていました。
先程の駅とは大違いです。
心なしか空が曇ってきました。
周辺を見渡しても民家は1軒も見えず、
ただ雑草と木々と山があるばかり。
荒野が広がっている、と言った方が合っているかもしれません。
それくらい悲しい景色に見えました。
駅前に出ると一つの看板が立っていて、
以下のように書かれていました。
「平成13年5月、内浦町白丸地区一帯の山林は
焼失面積61haという戦後最大規模の山林火災に見舞われました。
この森は、被災地が一刻も早く緑豊かな森林になることを願い、
「県民森づくり大会」を通じ県内各地のボランティアの
皆さんの協力により復旧をはかったものです。」
山火事・・・・。
この景色の理由はそこにあったんですね。
納得できたのは良いのですが、
その壮絶さを想像すると戦慄を覚え、私は身震いするのでした。
森は今、まさに再生中なのでしょう。
私は駅前の道に出て周辺を見渡した後、
ホームに戻って端から端まで歩いてみました。
すると待合室の脇に白いバラが咲いていることに気がつきました。
周囲には花が一つも無いのですが、
なぜかそこにバラが数本伸びて咲いていたのです。
誰かが植えたのか、はたまたバラだけがかろうじて残っていたのか。
どちらにせよ、最後に微かな救いを見たような、
そんな気分になりました。
そして静寂に包まれた荒野の駅に、
ガタンゴトンという列車の音が響いてきて、
私は線路の先に目を向けるのでした。
つづく
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■編集後記
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今日(5月9日)のニュースを見て驚きました。
この時期に北海道の北見や網走で雪が降ったそうですね・・・。
しかも氷点下って・・。
つい先日は、北海道で30度を超える真夏日、
なんてニュースを見たばかりなのに。
そういえば、2年前に私が北見にいた頃は、ゴールデンウィークが過ぎても
雪がわんさか残っていたし、たまに雪が降ったりしていて、
「さすが北海道だな」なんて思っていましたが、
後日、それは異常気象なんだと知りました。
なので、珍しいみたいですね。5月の雪は。
で、最近私はとても調子が悪い毎日を過ごしていまして、
ブログをさぼり気味なんですが(メルマガは意地でも出すけど)
とりあえずそれは置いといて・・。
最近、とても楽しみにしているブログがあるんです。
なので勝手に宣伝してしまいます。
「鉄道エッセイ 砂日塚ノオの駅途中下車」
http://air.ap.teacup.com/sahizuka/
洗練された文体がとにかく素晴らしいです。
毎回適度な長さですし、読み飽きません。
駅だけでなく、周囲の歴史・文化・人にも目を向けていて、
旅行記に深みが感じられます。
正直なところ、私はあまり他の方の旅行記を読む事ってほとんど無いんですが、
(書く時間がとられて読むヒマがないとも言えます)
砂日塚さんの旅行記は欠かさず読んでいます。
駅と猫好きにはたまらないブログですよ。
http://air.ap.teacup.com/sahizuka/
それではまた来週お目にかかります。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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つちぶた本舗の全駅訪問の旅
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