2008.06.23
■第404回 中国史のおさらい、『名役者』宋の太祖(中国、裏切り者の列伝その4)
■第404回 中国史のおさらい、『名役者』宋の太祖(中国、裏切り者の列伝その4)
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宋は、唐、元に比べると、華やかさにかける印象を受けます。
常に北方民族に圧迫され、最後には南宋が元に滅ぼされました。
なんとも悲劇的で痛ましいかぎりですが、それでも都市文化、大衆文化が
花開いた時代でした。
第1回から第221回までのバックナンバー一覧は、下記をごらんください。
http://blog.mag2.com/m/log/0000183170/108501028.html
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●趙匡胤、宋の太祖に
趙匡胤(ちょうきょいん)は、首都・開封の近くの陳橋で指揮下の軍隊か
ら皇帝に擁立されました。
首都に戻った趙匡胤は形式的な禅譲(ぜんじょう)の儀式により、皇帝と
なりました。
宋朝(北宋)の初代皇帝・太祖の誕生です。
趙匡胤に帝位を譲った後周最後の皇帝・恭帝は『前皇帝』としての待遇を
死ぬまで受けました。
それだけでなく、恭帝の子孫は、北宋の次の南宋にいたるまで、厚遇され
ました。
宋の太祖は、唐の皇族を皆殺しにした後梁の太祖・朱全忠とは人間のでき
がちがうようです。
太祖は五代十国の争乱時代を省みて、ふたつの政策を実施しました。
ひとつは『文で武を抑える』です。
●文治の始まり
五代十国時代は、軍人が力をふるって政治を左右しました。
すでに唐朝時代から辺境に置かれた節度使(せつどし)は、国境防衛だけ
でなく、その地方の行政権まで掌握して独立王国となりました。
中央政府の威令がおよばず、不満があれば反乱を起こして王朝を転覆させ
ることも珍しくはありませんでした。
唐朝の中期に『安史の乱』(755年〜763年)を引き起こした安禄山
は、その典型です。
『安史の乱』は失敗しましたが、それでも唐朝の根幹を揺るがすには十分
でした。
太祖は、節度使から地方の軍権を取り上げました。
それだけでは、節度使が不満を持ちますから、中央の高官に任じて不満を
和らげました。
節度使が不在となった地方には、文官を派遣して行政、財政を担当させま
した。
太祖自身が軍人出身ですから、軍人を抑える『ツボ』を心得ていたのでし
ょう。
●科挙を充実
太祖は軍人の力を削ぐと当時に、官僚を皇帝に忠実な臣下としました。
唐朝以前では、貴族出身の官僚が大きな力を持っていました。
皇帝といえども、官僚の力を無視できませんでした。
隋を開いた文帝は、貴族出身官僚の力を抑えるために、ひとつの方法を考
え実行しました。
それが『科挙(かきょ)』です。
『科挙』とは『科目』による『選挙』の略です。
現在では『第一種国家公務員試験』に相当しますが、それよりも難関です。
科挙制度は次の唐朝にも引き継がれました。
しかし、唐朝では貴族の勢力は健在で、貴族出身の官僚と科挙出身の官僚
の派閥争いが常に発生していました。
その派閥争いにより、深刻な政治空白が発生し、唐朝衰退の一因となりま
した。
●皇帝独裁の始まり
五代十国の混乱は、貴族の経済地盤を壊滅させ、歴史上から貴族の存在を
消し去りました。
もはや、皇帝の権威に抵抗する勢力は存在しなくなったのです。
宋の太祖は、皇帝の手足となる官僚の選抜試験である科挙を整備しました。
その締めくくりが『殿試(でんし)』です。
科挙は困難な試験の連続です。
現在の日本の『試験地獄』は科挙に比べれば、ものの数ではありません。
科挙の最終段階の試験が『殿試』で、皇帝自らが試験官です。
その合格者に与えられる名誉は、現在の日本の『第一種国家公務員試験』
の『キャリア』をはるかに上回ります。
その名誉によって、官僚は皇帝の忠実な手足となったのです。
清朝滅亡まで続く『皇帝独裁体制』の始まりです。
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■ 歴史好きの素人が語る歴史(第404回)(2008年06月23日号)
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