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歴史好きの素人が語る歴史


2008.07.02

■第408回 中国史のおさらい、危うし、宋(中国、裏切り者の列伝その8)


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■第408回 中国史のおさらい、危うし、宋(中国、裏切り者の列伝その8)

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 人間の欲望にはかぎりがありません。

 その欲望が文明を発達させた原動力になったことは否定できません。

 ひとつ手に入れれば、ふたつ欲しくなる、みっつ欲しくなる、皆様も覚え
があるでしょう。

 人間でも国家でも、それが命とりになる場合があります。


 第1回から第221回までのバックナンバー一覧は、下記をごらんください。
            http://blog.mag2.com/m/log/0000183170/108501028.html

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●遼を挟み撃ち

  五代十国時代、遼に割譲した『燕雲(えんうん)十六州』の回復は、宋の
宿願でした。

 回復のために軍事行動を起こしても、宋の力だけでは不可能です。

 ところが遼の背後、現在の中国東北部に住んでいた女真族が統合されて金
朝が出現しました。

 金軍は遼軍を撃破して、遼の首都に迫っていました。

 これを聞いた宋朝では、金と同盟して量を滅ぼし、燕雲十六州を回復しよ
うという威勢のいい計画が持ち上がりました。

 いつもは政治に関心な『風流天使』徽宗もこれには乗り気になりました。

 さっそく金に使者が派遣され、同盟が結ばれました。

 その際に、燕雲十六州の攻略は宋が担当し、攻略後は宋の領土とするとい
う事項も盛り込まれました。


 さて、金の攻撃に呼応して、遼への攻撃軍の出発まぎわに、南方で民衆反
乱が勃発しました。

 『方ロウの乱』です。

 この反乱鎮圧に時間を取られている間に、金軍は遼の首都を陥落させまし
た。


●遼軍に敗れる宋軍

 ようやく反乱を鎮圧して宋は遼の領土内に進撃を開始しました。

 しかし、弱体な宋軍は、滅亡寸前の遼軍の反撃を受けて、後退せざるを得
ませんでした。

 燕雲十六州の自力回復が不可能になった宋は、金に支援を要請しました。

 「燕雲十六州を攻略してほしい。しかし攻略後は返還してほしい」という
虫のいい要請です。

 たちまち、金軍は遼軍を撃破して、燕雲十六州を占領しました。

 本来ならば、自分の力で占領したのですから、宋に燕雲十六州を返還する
理由はありません。

 しかし、律儀な金の太祖は、最初の約束を守って燕雲十六州を返還しまし
た。

 ただし、軍事支援に見合う戦費の取り立ては忘れませんでした。


●回復はしたものの

 こうして宋は建国以来150年の宿願を果たしました。

 しかし、燕雲十六州の多くの住民は、宋への帰属を喜びませんでした。

 彼らは五代十国時代から数えれば200年近くも、異民族の遼朝の支配下
で暮らしてきました。

 彼らには漢族王朝での生活経験がありません。


 そして、これが最も大きな理由ですが、漢族王朝では新たに支配下に入っ
た地域の住民を『新?の民』と呼んで蔑視する傾向があります。

 それよりは、新興の意気あがる金朝の民になりたいと考えたのです。

 彼らは金の太祖に請願したのですが、当初の約束通りに宋に返還されまし
た。

  宋は、これで満足しておれば良かったのですが、そうでなかったのが命取
りになりました。

 燕雲十六州は取り戻しましたが、宋としては、今ひとつすっきりしなかっ
たようです。


●金への背信行為

 金と同盟して滅ぼした遼の遺臣たちを援助して、金に対して反乱を起こさ
せました。

 しかし、反乱は失敗しました。

 そして、反乱が宋の援助によるという証拠が金につかまれてしまいました。

 金の太祖が死去して、弟が太宗として皇帝に即位しました。

 太祖は宋を同盟国として遇してくれましたが、太宗はそのような遠慮はあ
りませんでした。

 太宗は激怒し、力の論理を前面に押し出してきました。

 宋の命運は風前の灯火でした。


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■ 歴史好きの素人が語る歴史(第408回)(2008年07月02日号)
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・ 作者は、中澤勇二(台湾名 陳澤民)です。

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