ロジスティクス・キーワード〜なるほど物流効率化 |
2007.07.31
ロジスティクス・キーワード〜なるほど物流効率化 Vol.054【顧客を囲い込む物流
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■■■ ロジスティクス・キーワード〜 なるほど物流効率化
■■■ No.054 顧客を囲い込む物流
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先週は参院選一色でしたね。結果は自民の大敗という形になりましたが、
私が気にしているのが民主 小沢代表の健康問題。
「当選しなければ政治家を辞める」とまで言い切った彼が、これだけの
大勝後もまだ姿を現さないし、何らのコメントも出さないのは、ドラマ
チックではあれども大変不安でもあります。
国民が民意を示したのだから、早く具体的な今後の指針を出して欲しい
ものです。
さて、これほどまでに鮮明な民意を見ることはできないのが消費者の動き
なのですが、企業の業績に物流が強く関与してくる時代が着々と迫って
います。今回はこの話を。
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<今週の気になるニュース>
−インターネット消費は伸びていますね。
「昨年9月から店で扱う商品の6割をネットで買える様にした。最寄に店が
無い顧客が利用すると見込んでいたが、実際は来店客のネット利用が大半
だった。
ネットは遠いから使うのではなく、自分の都合の良い時間に買い物したい
消費者が利用しているようだ」
(出典:日経本紙 7月31日号経済面 ”経済観測” 丸井社長 青井浩氏)
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☆売るもの、売る場所、売り方の変化
インターネット通販の伸びがものすごいです。
経済産業省が出す「平成18年度電子商取引に関する市場調査」を見てみると
見ると、年度実績として、
・B2B-EC(企業間ネット取引)市場は148兆円 5.3%増
・B2B-ECにおける取引業態の割合は、製造業が56.1%、卸売業が30.9%
・B2C-EC(企業間ネット取引)市場は4.4兆円 27.1%増
・B2C-ECで売れている商品の第1位は「デジタルコンテンツ」で27.1%、小売業
は22.5%
となっており、すごい勢いで伸びているのがわかります。
しかし、ふと国内市場全体を見回してみれば「国内消費低迷、好景気も一般
消費者には届かず」など、市場全体はむしろ停滞か衰退か、という状況にある
という情報もあります。
これを単純に見てみると「売り方が変わってきている」という事実が浮かび
上がります。つまり、今までは店に出向いてモノを買っていたお客さんが、今
はネットで購入をしている、ということでしょう。
もっとビックリなのは、B2B-EC取引って、こんなに大きいんだ、ということです。
ちなみにB2B-ED取引は、米国では95兆円と、日本の方が大きいのです。
☆なぜ小売はネット販売に及び腰なのか
これだけ鮮明に「売り方が違うだけで売上に雲泥の差が出る」市場なのに、
なぜ有店舗の小売業はネット販売に注力しないのでしょうか。
また、ネット販売専業の大型小売店ができないのでしょうか。
ここでふと思うのが、ネット販売は効率的なのか、という疑問です。
一般的にはネット販売は店舗も要りませんし、人件費や売り場の維持などの
経費が掛からない分、効率的であると思われがちです。
しかし、顧客を引き付け、繰り返しお買い求めいただくための宣伝広告費や、
価格面でのメリットを出すための値入などに非常に手間がかかるといわれて
おり、常に競合他社との競争にさらされるという状況になります。
こうなると、有店舗でできる「競合との差別化」の要素がネット販売では非常
に限られてきます。
しかも、店舗にご来店いただければ客数の増と共に低減していく固定費の
負担が、ネット販売の場合は、お客様の購買回数と比例して物流費が固定
費としてかかります。
有店舗販売をしていた企業にとって見れば、「小売の付加価値」である接客、
立地、品揃えという強みをほとんど発揮できない環境にされられることになり、
リピーターを確保するために、常に新規顧客を取り込むのと同じコストと手間
がかかることにもなりかねないことから、及び腰にならざるを得ないのでしょう。
☆米国ではネット販売は「顧客囲い込みの手段」
有店舗販売と無店舗販売、という見方で見ると、”売り方”で敵対するような
イメージを抱きそうになります。しかし、B2C-ECが発達している米国では、
ネット販売は「既存顧客の囲い込み」に使う、と考えている企業が69.9%を
占めているそうです。
つまり、有店舗販売をされる企業が、自社に来店されるお客様のサービス、
利便性向上のためにネット販売を使う、という企業が多いようなのです。
ここでは物流は単にモノの移動、提供手段ではなく、売り場における接客や、
立地、時間的な不便をクリアするためのサービスに変わっているのです。
有店舗で培われた信用や品揃えを背景に、お馴染みのお客様に利便性を
提供することで更に売上を伸ばす、という考え方がもうそろそろ日本でも
出てくるものと思います。
実際に小売業に行くとやはり「経費としての物流費」を非常に気にして、ネット
販売に踏み込めない企業が多いのですが、広告宣伝費、販促費の一手法
として捉えたら、これほどダイレクトで訴求力のある手法もあまりありません。
特に、さまざまなサービスの費用は新規顧客の獲得コストに消費され、昔
からご愛顧いただいているお客様にはほとんどメリットが出ていないことを
不満に思っている人も多いのです。
本日の丸井の青井社長の記事から見ても分かるとおり、実はネット販売
を使うのは新規のお客様でなく、常々店舗を愛用していたお客様が多い
ということのようです。
日本でもネット通販を既存顧客囲いこみに使う手法が盛んになり、物流に
ついても単なるモノの移動手段だけでなく、販売促進、広告宣伝的な使い
方をしてくるのも間近と感じます。
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