2008.05.29
【家づくりの“プラス”ワンポイント】第91号:経済産業省が公開したストック住宅に関する顧客満足度アンケート調査結果
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┃┃ ┃第91号┃
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■ ストック住宅に関する顧客満足度アンケート調査の結果 ■
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経済産業省では、平成20年5月7日に、
「ストック住宅に関する顧客満足度アンケート調査の結果」を公表しています。
平成20年5月7日公開 経済産業省
平成19年度ストック住宅に関するCSアンケート調査結果(pdf)
http://www.meti.go.jp/press/20080507004/19fycs-chosa.existing.pdf
調査対象は、2007年12月時点で引き渡し後15年程度経過した
住宅メーカーの戸建て住宅に居住している消費者です。
この結果を見る限り、アフターサービスも含めた住宅の総合的な満足度の
評価点は60.7になっています。
さて、この評価を高いと観るか、低いと観るかは各々異なると思います。
経済産業省の資料によりますと、リフォームやメンテナンスに対する不満点は
費用の高さに関するものが最も多く、リフォーム市場が拡大する上での大きな
問題点と指摘しています。
費用が高いだけに、自分でメンテナンスしてみようと考えるのは自然なことなの
ですが、いざ、自分でメンテナンスをする場合に困ることとしては、
「修理や部品交換、手入れの方法が分からない」が最も多く、40%を占めて
います。
確かに、10年〜15年程度で、たいがいの住宅設備機器は寿命を迎えます。
しかも、たいがいのメーカーでは、それぞれの機器の部品供給もアウト。
最悪の場合、ネジ山やネジ穴位置などの規格が変わっていて、ホームセンターで
似たような製品・部品を買ってきたと仮定して、いざ取り付けてみたら取り付け
不可ということも、十分ありえます。
こうなってくると、各種コンロや給湯器など、住宅設備機器の交換を検討せざる
おえないのですが、いざ、その局面にきたとき、いったいどこに頼めばよいのか
機器の型番表示タグや説明書をみてもまずわからないか、その説明書すらどこに
あるかもわからない状態になっていることでしょう。
メーカーの担当者も入れ替わっていて、運良く各メーカーのアフターサービス
部門に電話を入れることができたとしても、その機器について調査したり選択
すべき情報に乏しいのが現実です。
たいがいの場合、
「もうその製品は部品がないですねぇ〜。修理依頼キャンセルでいいですね!」
という回答が待っています。(実は私も、つい今し方このような電話を受けました)
次に、このアンケートの設問のなかで、いくつか気になる点をピックアップして
いくと、別な切り口で興味深いことが見えてきます。
設問のなかで、一番最近に実施したリフォームの実施理由をみると、
「住宅の寿命を延ばすため」(38%)、「故障・破損したので」(34%)、
「古くなったので」(25%)など、故障・老朽化対策として実施されることが
多く、本来もっとも重視すべき生活快適性の向上やライフスタイルの変化に応じた
リフォームは少ないようなのです。
しかも、住宅を建築した会社にリフォームを依頼しているのは54%という結果で
半数近くが他の業者に依頼しています。
これは住宅会社のリフォーム費用が一般業者に比べ割高であることや、
一般業者の積極的な営業(住宅建築会社の営業不足)によるところが
大きいと考えられます。
つまり、このようなリフォーム依頼状況からみると、住宅を建築した会社では
すべての住宅修繕・リフォーム履歴情報を把握するのは、現時点では難しいこと
になってしまいます。
メンテナンスにおいても、これまで部分的な修理・部品交換をしたことがある
世帯において、「専門的な工事も自分たちでやることがある」という世帯は
わずか3%にすぎません。
「簡単な修理・部品の交換なら、自分たちでやっている」世帯が45%を占める
一方で、52%は「ほとんど業者に依頼している」としており、全般的には業者
への依存度が高いようです。
特に60歳以上の世帯や単身世帯などでは、「ほとんど業者に依頼している」が
60〜70%前後と多くなっています。
ここから言えることは、今後の高齢化社会を踏まえたとき、
単に居住者におおざっぱなメンテナンスをすすめるだけではなく、居住者の
ニーズに合わせた、いわゆる「自動車の12ケ月定期点検」のようなメンテ
ナンスプログラムを業者側から提供することを検討する必要があるのでしょう。
これらの傾向をふまえ、今後の住み替え意向、及びメンテナンスの実施意向に
よって回答者をグループ化していくと、現在の住宅に生涯居住意向があり、
メンテナンスはなるべく業者に任せたいというグループが、全体の半数近くの
48%を占めています。
こうした永住・業者任せ型が多いのが、現在の日本のストック住宅の特徴です。
また同じく生涯居住意向があるものの、メンテナンスはなるべく自分で実施
したいというグループは、28%を占めています。
さらに、住み替え・建て替え意向のあるグループは25%を占めています。
このように築15年程度の居住者には、居住・メンテナンス意識に関して様々な
グループが混在していることから、全ての顧客に対して、同じようなアプローチ
をするのではなく、それぞれのグループ特性にあったアフターサービスを提供する
必要があると提言されています。
ある意味当たり前のことではあるのですが、
将来的な年金・生活不安を考えていくと、今後の方針を決めるための情報が乏しい
なか、自分たちの独断だけでは安易に住み替えができないし、業者から提示された
見積もりについても自分たちが納得できる根拠に乏しく、ややもすると最低限の
住宅メンテナンスすらしないで生涯住み続けることもやむなし、と考えてしまう、
居住される方々のホンネ、とも言える傾向が見え隠れしています。
バックナンバーはこちら
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■ 編 集 後 記 ■
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