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インドネシア雑感記


2008.04.11

インドネシア雑感記第2弾 Vol.9


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  インドネシア雑感記 第2弾 : 希多 いくと
     Vol.9  2008.4.11(毎週金曜夜配信)
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インドネシアの自然、土地、食べ物、生活、社会などを、エッセイ風の雑感記
として、メルマガにて紹介します。当国の理解に役立てれば幸いです。
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皆さん、こんばんは。
今日は《2.日本にて(東京にて)、から2.4.》をお送りします。


■2.4.癒しのお散歩相手はだれ? 2003.05.14

 今の世の中すべて「癒し」が人間の行動基準になるといいます。この「癒し」
ですが、中でもペットが最たるものでしょう。
 どこでも犬を連れている人たちが目につきますが、猫が人様と散歩するとい
う話は聞いたことがないので、ペットの数は犬猫五分五分かお犬様やや優勢で
全体の60%というところでしょうか。

 残りのペットとして金魚、熱帯魚、小鳥なんかは可愛らしくてとてもいいの
ですが、中にはヘビ、イグアナなどの爬虫類を飼う人も多いと聞きます。
 これはどうしても度が過ぎていると思うのですが、「ぼく(わたし)はヘビ
で癒される」という人がいれば仕方がないですよね。

 ところでインドネシアでのペットはどうかというと、犬・猫を家の中で飼う
習慣というのはまず一般的ではありません(ジャカルタなどの豪邸では実際に
飼っているかも知れませんが、縁がないのでまったく不明です)。
 それではなにも飼わないのかと言うと、誰もが好んで飼うのが「鳥」ですね。
どこの町に行ってもだいたい小鳥を売っている市場があり、結構商売が成り立
っているということは、鳥たちが家でペットになっているのでしょう。

 一度スラバヤの家でも、色のきれいなオウムを飼ったことがあります。
 どうだったかというと、早朝からのけたたましい鳴き声に朝も寝ていられな
いほど。ぼくも週末に帰った時にはビックリしました。
 それもそのはず、オウム=カカトゥアKakatuaの語源は、Cock(雄鶏)から派
生したKaketoe(オランダ語)・Cockatooになり、その後のマレー語Kakak+tua
(年上の姉=ガミガミとうるさい)に由来するようです*。
 動物園などではおとなしいのに、朝はなんと騒々しいこと。このオウム君、
すぐに手放しました。

 また鶏も困ったもので、いちど田舎からスラバヤに持ってきた時には早朝の
目覚まし時計そのもの。あちらでの擬声語は「チュクルックー」とか、お国が
変われば鳴き声も違うのです。
 鳥とは関係ありませんが、あちらの「ハクション!」は確か「ワッヒン!」。
おもしろいことに幼児期を過ごした娘は、正にそのとおりのくしゃみをします。
 ともかくペットの鳥ですが、何度か飼っていてもそのたびに朝の静寂を邪魔
されます。インドネシアには鮮やかな色の鳥が多く「かわいいな」と思っても、
飼うのはよく検討してからにしましょう。

 さて本題の「癒しのペット」ですが、ぼくはどちらかというと猫派なので、
犬と散歩する人たちの気持ちがあまり判りません。
 店の外をよく通るのですが、両者のバランスのとれない、例えばものすごく
ごっつい男の人が小さなヨークシャテリヤを、しかも服を着せて連れ立って歩
いている姿は、どう見ても不釣合いとしか映らないのです。

 それならぼくは猫を連れて歩きたいのですが、猫の方が絶対に言うことを聞
かないのはもう目に見えているので、
「パパがおじいちゃんになったら、君のジャンガリアン・ハムスターと散歩す
るよ」と、中一になった娘に公言しているところです。
 ここで突然出てきた「ハムスターと散歩できるか」という問題がにわかに浮
上するのですが、むくつけき男とヨークシャのコンビよりも、おじいちゃん
(どちらかというとぼくもむくつけきの範疇です)とハムスターのコンビの方
が余りにも違いすぎて似合っていると思うのです。

 そこで、ジャンガリアン君はぼくとおとなしく散歩できるかを検証したいの
ですが、彼の得意技がちょっと気にかかります。
 あなたは知っているでしょうか。彼らのとてつもない柔軟な身体のことを!
 どれくらい柔軟かというと、どんな狭い隙間でも身体中の骨という骨を変形
させ(そんなことはない??)、顔から目ん玉を飛び出させながら通り抜けて
しまうのです。

 だから、ハムスター君の得意技からしてぼくの散歩用の首輪におとなしくは
まっているかというと、絶対そんなことはないと断言できるのです。
 どんなに狭い首輪でもすりぬけることなど朝飯前のジャンガリアン君を、い
かにして散歩に連れ回すか。
 そんなことに目下頭を痛めている毎日です**。

*:「矢延洋泰:ワードコレクション東南アジア」より
**:その後ジャンガリアン君はみな死んでしまい、今のところ散歩に連れ出
す予定はありません。


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【後記】

 海外での生活を体験をすると、「日本人」というものについていろいろ考え
るようになります。安価なおもしろい図書は入手しようと心掛けています。
 また、日本の歴史について、特に日本人の起源についても同様で、今まで隠
されていた部分がかなりあるのではないか、と感じているところです。

 最近とても興味をそそられた本があります。「笠木透:私に人生と言えるも
のがあるなら、萌文社」から、ごく一部を紹介します。
(氏は日本フォークの草分け的存在、引用は原文に沿った大意です)

「寛政蝦夷の乱と和人の言う戦いが『クナシリ・メナシの戦い』で、根室半島
ノッカマップが蜂起したアイヌたち37人が処刑されたところである」

「四万十川沿いにある十和村『こっぱ舞い』の盆踊りに入った時、アッと声を
上げそうになった。『これは何か違うぞ。本州や四国の民謡ではない。アイヌ
の音楽ではないのか』」
「四万十川の地名由来のひとつにアイヌ語説がある。シマントはアイヌ語のシ
マムタ、『美しい川』という意味らしい。ぼくにとってこの発見は大きかった。
アイヌの人たちがこの川にいた頃は、清冽な水がとうとうと流れる『青き流れ』
だったに違いない」

「ぼくら(和人)は民謡を捨て、民族文化と西洋文化を交換し、西洋になろう
と一心不乱に努力してきた民族である」
「沖縄の人たちやアイヌの人たちは歌を捨てなかった。今も誇りを持って自ら
の歌をうたっている」

 笠木氏の歌「わたしの子供たちへ」が大好きで、上記以外にも実に考えさせ
られることが多い本でした。

 では、また来週をお楽しみに。

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