2008.08.04
SHIZA旅(ラン・イラン6)
SHIZA旅(ラン・イラン6)
2008.08.03 16:28作成:日本
2008.08.03 18:30貼付:日本
2008.08.04 02:00配信予定(日本時間):時差0時間
まぐまぐ:297部 melma!:478部
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【このメールマガジンについて】
これは、2003年4月から2006年8月まで旅をした経験などを元に
旅の思い出などを中心に語るメールマガジンです。
現在は、日本で再就職をしていますので、
お間違いないようにお願い致します。
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(まぐまぐ)
http://archive.mag2.com/0000206271/index.html
内容は同じです。
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【目次】
1.待合室
2.トレジャーハンター
3.二人の詩人
4.ペルセポリス
5.編集後記
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愛の詩より素晴らしいものに出会ったことはない
輪転するこの世に残るのは「愛」のみだ
ハーフェズ
(映画「ハーフェズ ペルシャの詩(うた)」 より)
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【1.待合室】
(2003年8月にイランに行った時の話の続き)
ブーンという音を立てて、私の周りをハエが飛び回っている。
それが耳元に止まると、反射的に目を覚ました。
時計を見ると、午前6時だ。
昼間は耐え難いほどの暑さなのに、
この時間は身震いするほど寒くなる。
待合所のベンチからゆっくりと体を起こしたが、
やけに体は重たく感じられた。
頭の芯が灰色に染まるような感じがして、
しばらくじっとしていた。
ハエは、バスターミナルの待合所をまだ飛び回っている。
そう、ヤズドからの夜行バスがシーラーズに着いたのは、
まだ暗い時間、午前5時10分前だった。
待合室は寒く、ザックからコートを取り出すと、
私は、ベンチに横になって、夜が明けるのを待った。
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【2.トレジャーハンター】
乗り合いタクシーでシーラーズ中心部まで行き
(1000リヤル:約15円)、歩いて宿を探した。
パキスタンで出会った「トレジャーハンター」が、
教えてくれた宿にチェックインする。
宿のベッドで体を横にしていると、
「トレジャーハンター」のことを思い出した。
「トレジャーハンター」とは、世界各地の珍しい品物を探し出し、
それを売る商売をしている人のことだ。
彼とは、パキスタンの「パシュトゥーン料理」の店で会い、
スパイスの効いた羊肉料理を食いながら様々な話を聴いた。
イランの絨毯や宝石に造詣が深く、詳しい話をしてくれたが、
そういうものに興味が無い私にとっても、
何だか、血が騒ぐような内容の話だったのだった。
そんなことを考えていると疲れのためか、しばらく眠ってしまった。
目覚めると、「ハーフェズ廟と、サーディ廟に行こう」と思った。
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【3.二人の詩人】
ハーフェズ、サーディは、ともにイランの詩人であり、
私はどうしても、この二箇所には行っておきたかった。
250リヤルと、200リヤルの路線バスを乗り継ぎ、
詩人たちの廟を訪問した。
(200リヤル=約3円と非常に安い)
両者とも、5分もあれば主要箇所を見学できてしまうような廟で
合計60000リヤル(約850円)もの入場料は惜しかったが、
それでも、やはりこの場所を訪れてみたかったのだ。
ハーフェズ廟は、庭園の中にある石造りの東屋のような所だった。
壁はなく、柱の上に屋根が乗っていて、棺の前に立つと、
庭園からの風が吹きぬけていく。
ハーフェズの棺の周りには多くの人がいて、
そのうちの何名かは、棺に接吻をしている。
人々が立ち去った後、
私は身を屈めてハーフェズの棺に額をつけてみた。
白い石でできた棺に西日が当り、表面が温くなっている。
つるつるとした石がやけに暖かく、
それはまるで人肌のように感じられた。
この下にハーフェズが眠っている。
そして、棺は、生きているかのように暖かい。
緑豊かな庭園からは、草の匂いが漂ってくる。
今、誰もいなくなったハーフェズ廟には、
乾いた風がかすかに通り過ぎていく。
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【4.ペルセポリス】
翌日、路線バスと乗り合いタクシーを乗り継ぎ、
ペルセポリスの遺跡(タフテ・ジャムシード)へ行った。
遺跡に立つと、強い光が降り注いでくる。
目に見えない光の粒子が世界中を飛び回り、
それが今、全方位からこっちに降りかかる。
入り口の大階段を上りきると、クセルクセス門が現れた。
人面有翼獣身像を有するこの門を通り、
右に折れ、アーパーダーナと呼ばれる謁見の間へと向かう。
この基壇の階段部分に、見事な浮き彫りがあるのだ。
(オリジナルではないようだ)
牛やライオン、羊などを連れた人たちの浮き彫りなどがあり、
それは、朝貢品を携えた謁見者を表しているという。
浮き彫りのある階段を上がると「謁見の間」だ。
ここには、見上げるほどの柱が紺碧の空に聳えている。
白い石柱が、青い空を背景にして、高く高く伸びていく。
この高い柱の側に立つと、人間がとても小さく感じられた。
アレクサンダー大王がここを陥落させる前は、
この柱の上に、レバノン杉の屋根が乗っていたというから驚きだ。
(アレクサンダー大王による陥落:紀元前331年ごろ)
ダリウス大王の宮殿や、クセルクセス一世の宮殿を見てから、
百柱の間へ向かった。
ここは、クセルクスの謁見の間で、100本もの柱が立っていたという。
しかし、今は、柱の跡が並んでいるだけだ。
巨大な柱を立てた人たちは、確かにここに存在していたのだ。
しかし、その人たちは、今や一人も残ってはいない。
2000年以上も昔のことを、私たちが思い出すのは、
この遺跡が残っているからだろう。
私たちは2000年の後まで残るような何かを残すことができるのか?
それとも、何も残さずひっそりと生きていくことこそが、
多くの人たちの生活を守るためには、必要なことなのだろうか?
・1米ドル=8335イランリヤル(2003年9月1日:銀行レート)
・このペルセポリスは、紀元前522年に、
ダリウス一世の命令で作られ始めたらしい。
クリックすると写真が表示されるはずです。
(飛べない場合はコピペして下さい)
ハーフェズの棺に接吻する人
http://www.geocities.jp/shizatabi/top/iran17.jpg
クセルクセス門
http://www.geocities.jp/shizatabi/top/iran18.jpg
アーパーダーナの柱
http://www.geocities.jp/shizatabi/top/iran19.jpg
浮き彫り(レリーフ)
http://www.geocities.jp/shizatabi/top/iran21.jpg
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【5.編集後記】
京都に行ってきた。
ある寺に行くと、そこには、
外国人観光客も多く、様々な国の言葉が飛び交っていた。
「人が一杯だな」
「ああ、そうだな」
「この辺りで、写真を撮らないか?」
「え?」
「写真を撮ろうぜと言ったんだ」
こんなスペイン語が聞こえてきて、懐かしさに浸る。
私は韓国人の二人連れと、ベトナム人に
「写真を撮ってくれ」と頼まれた。
こういうところにいると、旅をしていた頃のことを思い出す。
もしかすると、自分はまだ旅の途上にいるのではないか?
と、そんな想いが頭を過ぎった。
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もしよかったら推薦してください。「読者さんの本棚」(まぐまぐ)
(melma!と「まぐまぐ」ではIDが異なりますのでご注意ください)
http://www.mag2.com/wmag/osusume/toukou.html
【「SHIZA旅」3年4ケ月 世界一周ひとり旅】ID:0000206271
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