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元外交官・原田武夫の教育投資通信


2008.07.10

「公」につながる“学び”のために―「IISIAスカラーシップ」受給者決定!【原田武夫の教育投資通信】7月10日・第21号


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〜大切なお子さんのために「投資としての教育」を考えるメールマガジン〜

―――――――――――(2008年7月10日・リニューアル第21号)――――――――――
(目次)
《「公」につながる“学び”のために―「IISIAスカラーシップ」受給者決定!》
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(本文)
★☆★「公」につながる“学び”のために―「IISIAスカラーシップ」受給者決定!★☆★

去る6月27日(金)、IISIAでは二次にわたる選考の上、
2008年度「IISIAスカラーシップ」受給者4名を決定しました。

「IISIAスカラーシップ」は、「IISIAプレップ・スクール」、
「IISIAスキルアップ・スクール」と並ぶIISIAの社会貢献事業の一つ。
⇒ http://www.haradatakeo.com/social/scholarship.html

これまで本メールマガジンでお伝えしてきたように、
「IISIAプレップ・スクール」は情報リテラシー習得という観点から
いわばコンテンツ面で学生をバックアップするものです。
⇒ http://www.haradatakeo.com/social/prepschool.html

これに対し、学資サポートという形でファイナンス面から
学生を応援するのが「IISIAスカラーシップ」です。

日本社会・国際社会の未来を担うべき若者たちに、
少しでも充実した学生生活を送ってもらいたい―
そうした想いから設立された奨学金制度。
それが、「IISIAスカラーシップ」です。

もちろん、世の中には既に数多くの奨学金が存在します。
しかし、その多くは給付対象となる学生を特定の専門領域に
限定するものです。
とりわけ、理系の技術開発分野など、産業への応用に
直結している研究を支援するものが多く見られます。
国内産業の振興は確かに重要なことです。

しかし他方で、長期的な日本社会の発展を望むのであれば、
地道な基礎研究や、さらには人文・社会系の研究に
取り組む学生にも奨学金受給のチャンスが必要なのではないか。

そうした発想から「IISIAスカラーシップ」では、
所属大学・大学院や専門分野に関わらず、広く学生一般を
申込資格者としています。

また、将来的には受給者の負担になってしまうような返還義務を設けず、
完全給付制を採用しました。

「しっかりと学び、将来、『公』に貢献する人材となってほしい」
これだけが「IISIAスカラーシップ」が学生に臨むことです。

こうした特徴を持つ「IISIAスカラーシップ」。
幸いにも数多くの学生の目にとまり、5月30日(金)の申込締切時には、
北海道から大阪まで、医学から哲学まで、実に多様な申込者からの
応募書類が届いていました。


●書類審査

第一次審査は申込書、成績証明書、健康診断書に加え、
2,000字程度の課題エッセイを元に行う書類審査です。
課題エッセイのテーマは次の通り。

「今後あるべき日本社会の姿、またその実現のために
自己が為すべきこと、為し得ることについて自由に論ぜよ」。

自分と「公」。
この極めて大きなテーマを自由に論じてもらうのが第一次審査の狙いです。

日本の教育のあるべき姿について熱い想いを書きつけたもの、
「公共性」の喪失と再興という抽象度の高いテーマを見事に論じきったもの、
日本の原子力政策に積極的な提言を行うもの…

様々なアプローチによる、力のこもったエッセイが多く寄せられました。


●面接審査

第二次審査は面接。
書類審査を通過した9人の学生たちが、
自己PR、応募動機に関する質問に答えた後、
5分間で自分の研究テーマに関するプレゼンを行いました。

立て板に水の語り口で国際情勢を論じる大学院生、
医療研究の最前線をユーモアあふれたイラストでわかりやすく説明した学部生、
自分の体験に基づき「世の中を変える」ために
まずは制度を徹底的に学ぼうとする政治家志望者…。

研究発表後には全般的な質疑応答が行われました。
IISIA CEO・原田武夫による質問に、
あるときはたどたどしい言葉で必死に、
あるときは屈託のない笑顔で答える学生たち。

「面接試験」という枠を超えて、IISIAとの対話そのものを通じ、
学生たちの「学び」にかける真剣な想いが伝わってきました。

そんな中、担当として気になったのが一人の学生が呟いた次の言葉でした。

「学生の研究分野を定めない奨学金制度はあまりない。
いろいろと探して見ても、自分の専攻では申込の段階で対象範囲外と
されてしまうことがしばしばある。
申込に研究分野の制限を含めない、このような制度があると気づいて
本当に良かった」

この言葉を聞き、「IISIAスカラーシップ」の必要性を改めて痛感したのでした。


●2008年度「IISIAスカラシップ・スクール」受給者

厳正な審査の結果、4名の学生たちが
2008年度「IISIAスカラーシップ」受給者に選ばれました。
⇒ http://www.haradatakeo.com/starting-iisia/report_200806_2.html

IISIAは見事チャンスを勝ち取られた受給者の方々を祝福するとともに、
今後も志を高く持ち、学業に励んでいただきたいと願って止みません。
IISIAは今後も、自分の力で何かを成し遂げようとする若者たちを応援します。
そして、彼ら彼女らの優れた能力が「公」に還元されていくこと―
これこそがIISIAの社会貢献事業の本懐なのです。

「IISIAスカラーシップ」を含むIISIAの社会貢献事業は、
「原田武夫ゲマインシャフト」会員の皆様のサポートによって
運営されています。

個人の知性と徳性を育み、以て公を育てる!
このソーシャル・ムーブメントに一人でも多くの方よりご賛同を
いただきたく思います。
ぜひ↓↓↓こちら↓↓↓をご覧ください。
⇒ http://www.haradatakeo.com/club/index.html
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以上、2008年度「IISIAスカラーシップ」受給者選考の様子をご報告しました。

本文中では触れませんでしたが、学生たちとの面接を通じ、
奨学金そのものとは別の観点から気になることがありました。

それは、「就職」および「就職活動」と「学び」の両立に関する
学生たちの不安です。

とりわけ印象的だったのが、大学3年生の申込者の発言でした。
専門の法学だけでなく、政治学・経済学から理系分野に至るまで、
幅広く授業に参加し、また独学も行っている、実に向学心に
溢れた若者でした。

面接の流れの中で、「学び」に対する彼の積極性が話題に上り、
「これからも今の調子で頑張っていくのですね」と何気なく
尋ねたところ、「はい。けれども夏以降は(今のペースで
勉強を続けるのは)難しくなるかもしれません。就活がありますから」
との答えが返ってきました。

彼自身は、自分の置かれた状況に応じて為すべきことを行う、という
「けじめ」を述べたに過ぎなかったのでしょう。
勉強の時期には勉強を、就活の時期には就活を、精一杯やります、という
ことです。

問題は彼自身の発言というよりは彼の置かれている状況、
つまり「就活の時期」の到来があまりにも早すぎるのではないかと
いうことです。
とりわけ「優秀な学生」にとって、公式非公式を含めた
実質的な就職活動が、3年生の半ばに開始せねばならないものに
なっているのはどうしたことなのでしょうか。

この背景については、IISIA CEO・原田武夫が2006年の時点で、
その教育論『タイゾー化する子供たち』の中で論じていました。
⇒ http://www.haradatakeo.com/company/library008.html

ポイントは米系外資による「青田刈り」です。
邦人企業の場合、経団連作成の「新規学卒者の採用選考に関する
企業の倫理憲章」によって、新規学卒者への内定付与は
就業開始前年(つまり大抵は大学4年生、修士2年生)の
10月1日からとされ、それに応じて学生の「就活」は
その年の春から、という目安が出来上がっています。

「ところが、経団連に加盟していない米系外資企業はそもそも
こうした倫理憲章に縛られていないので、さらにその前年
(通常であれば3年時)の晩秋・初冬から、すでに本格的な
リクルート活動を開始する。その結果、米系外資から見て優秀な学生は
早ければ1月上旬に内定を得ることとなる。」
(原田武夫『タイゾー化する子供たち』光文社2006年9月刊行、p.223)

それに応じて、「優秀な学生」の就職活動の時期も3年時半ばへと
繰り上げられることになっているのです。
上述のように、これでは4年間の大学生活のうち、
学生の本分である「学び」に専心する時間が十分に確保できない
ことになります。

この点については大学側も業を煮やしていたようで、
昨日9日、社団法人国立大学協会(国大協)などが、
「企業に採用活動早期化を是正するよう求める書面を各業界団体に提出した」
と報じられました。
(7月9日付時事通信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080709-00000072-jij-soci) 

同記事には「近年の青田買い傾向について、国大協は
「外資系企業にあおられている」とみており、
外資系が参加する個別の団体にも初めて直接要請した」とあります。

先に引用したIISIA CEO・原田武夫の指摘、すなわち
「外資系」による「青田刈り」という事実が、
ようやく報道メディアでも「問題」として認識されたことがわかります。

しかし、単にこの事実が広く知られ、外資系企業による
採用内定、さらには志望者の就職活動の時期が「正常化」したところで、
それだけで「優秀な人材」の外資への流出が食い止められるか
といえば疑問と言わざるをえません。

必要なのはあくまでも「外資」とは何なのか、そのビジネス・モデルは
何かといったことの理解であり、さらにそのような「現実」を
前に自らが何を行うべきか、それが日本社会に何をもたらすかという
公共的な問いであるからです。
そのような冷静な洞察と筋の通った「公」像を欠いた学生、そして
その教育機関は、ただきらびやかなイメージを有するというだけで
やはり外資系企業への憧れを保持してしまうでしょう。

このようなことを考えるにつけ、ますます「IISIAプレップ・スクール」を
はじめとした社会貢献事業の必要性を痛感します。

本当の意味で「教育」を、そして「日本」を変えていくIISIAの社会貢献事業に
ぜひ今後もご期待ください。

※ 上でお知らせしました、「外資による青田刈り」に関する
  IISIA CEO・原田武夫の指摘は下記リンク先でより詳しくご覧いただけます。
⇒ http://blog.goo.ne.jp/shiome/e/90be766f4ed4a6d40fff8aeb56f89229

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【編集・お問合わせ先】
(株)原田武夫国際戦略情報研究所(http://www.haradatakeo.com )
【発行システム】
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