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映画通信シネマッシモ


2008.03.01

★映画通信シネマッシモ Vol.051「ペネロピ」


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 映画通信シネマッシモ http://cinemassimo.livedoor.biz/

 プロの映画ライター渡まち子が仕事抜きの本音で贈る新作映画レビュー。
 ほどよい長さと鋭い批評は、映画を見る前と見た後と2度読んで楽しめます。
 ★5つが満点のシネマッシモ評価も参考にどうぞ。

       ☆〜〜〜 発行者のひとこと(^0^)/ 〜〜〜☆
  
  今年のオスカーはコーエン兄弟の「ノーカントリー」に頭上に輝きました。
  映画界最大のイベントですが、米国では史上最低のTV視聴率だったとか。
  今や、ヒラリーvsオバマの選挙戦の方が、エンタメ度は上なのか(笑)?

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2008/03/01  Vol.051「ペネロピ」

◆プチレビュー◆
風変わりなおとぎ話でキュートなラブロマンスは、豚の鼻を持った女の子が主人公。
ポップな映像が楽しい。 【65点】

 裕福な名家に生まれながら、先祖がかけられた呪いのせいで、豚の鼻と耳を持って
生まれたペネロピ。何とか結婚させて呪いを解こうとする両親の奮闘も空しく、お相
手は彼女の顔を見た途端、皆、窓を破って逃げ出してしまう。唯一逃げなかった青年
マックスの不実を知ったペネロピは、ついに家出を決意するが…。

 寓話的なストーリーに、過剰なほど作りこんだドール・ハウスのような映像世界は
好みが分かれそうだ。女性はOK、男性はNGと大雑把に予想する。だが、シニカル
な味を加味したおとぎ話の出来は決して悪くない。呪いという現実離れした設定も、
ポップでシュールな映像も、超個性派女優クリスティーナ・リッチの存在感で、すん
なり受け入れることができる。豚鼻の女の子などというトンデモナイ役を引き受ける
勇気に驚くが、ファニーな付け鼻が不思議なほどよく似合うのでこれまたビックリだ。
マフラーで隠した顔からのぞく彼女の大きな瞳と、独特の可愛さに改めて惚れ直す。

 豚の耳はロングヘアで隠せても豚の鼻は隠せない。そこで両親は彼女を世間の好奇
の目から隠すため、とりあえず死んだことにした上で、屋敷に閉じ込めて育てた。ひ
とりぼっちで成長し、年頃になってお見合いに失敗しまくる。こんな人生だったら、
普通はグレるか、変人になってしまいそうなもの。だが、この愛すべきヒロインはま
ったくスレたところがない。ピュアな赤ん坊みたいな不思議ちゃんなのである。性格
美人とはまさにペネロピのことで、彼女は、自分の不運な境遇に恨み言ひとつ言わな
い。それどころか繊細で知的で優しいので、豚の鼻さえキュートに見えてくる。

 だからこそ、心優しいペネロピが傷つく場面は見ていてつらい。お見合い相手のド
ラ息子とゴシップ記者の陰謀で送り込まれたマックスの優しさに触れた分、彼の裏切
りを知ったペネロピのショックは千回分の失恋にも匹敵するのだ。実は、マックスも
ペネロピに惹かれているのだが、それよりも彼にはより重大な秘密があった。その事
を知らない傷心のペネロピは、家出してロンドンの街へ。ここから彼女の運命は、急
激に転がり始める。初めての友達、世間へのカミングアウト、考えた末についに花嫁
に。呪いを解くには、ペネロピの仲間が彼女に愛を誓わねばならない。仲間とは、名
家なのか、富豪なのか、大衆なのか。運命を切り開こうと必死で頑張るペネロピが何
ともけなげだ。そして、物語は意外な方向へと向かう。

 人は外見じゃない、心なんだ!と口では言いながら、やっぱり容姿が気になるのが
人間の悲しさだ。第一、女の子にルックスを気にするなという方が無理である。だが
男性だって、顔付きや身長、毛髪の減少は気になるはず。結局、誰もがコンプレック
スを持って生きているということだ。ほら、ヒロインがぐっと身近に思えてきた。は
たしてこの物語は“めでたし、めでたし”になるのだろうか? 大丈夫、だってこれ
はおとぎ話だもの。王子様に愛されるよりも、まず自分を愛することが幸せになる第
一歩なのである。

(シネマッシモ評価:★5つが満点)ポジティブ度:★★★★★

□2006年 イギリス映画 原題「PENELOPE」
□監督:マーク・パランスキー
□出演:クリスティーナ・リッチ、ジェームズ・マカヴォイ、リース・ウィザースプーン、他

 *〜* 最後までお読み頂き、有難うございます m(_ _)m 良い一日を! *〜*

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     編集・発行:映画ライター・渡まち子 machiko watari
・ご意見をお待ちしています(^0^)/  cinemassimo555@jcom.home.ne.jp
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