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映画千一夜 〜映画に愛をこめて〜


2008.04.22

【映画千一夜】 ☆★ 映画に愛をこめて ★☆


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 第9夜 8 1/2 (1963、日本公開は1965)           2008.04.23

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 第9夜になったがタイトル作品は「9」になり切らずに止まっている。

 イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニの代表作の一つ。第8作目を完成させたもの
の、次の作品に取りかかるまでに悩む映画監督が主人公の映画だ。マルチェロ・マスト
ロヤンニ主演。

 今は無きATG(アート・シアター・ギルド)の配給作品だ。その後72年、83年とリバ
イバル公開されているが83年はすでにフランス映画社の配給になっている。

 初めてこの作品の存在を知ったのは64年の冬休みだったと思う。親と行った映画館で
もらったリーフレットの中に、来年のラインアップとして紹介されていたような記憶が
ある。

 スゴイ記憶力、と自分で言うのも変だが、奇妙なタイトルと何かカーニバルのパレー
ドのような画像が、その時しっかりとインプットされたのだ。しかし、小中学生が鑑賞
するような作品ではない。いや、むしろ行かなくて良かったのだ。
 実は、すっかり大人になってから83年のリバイバル公開時に鑑賞したのだが、それ
でも良く分からなかった。
 「傑作、是非見るべし!」といわれている名作であるにも関わらずだ。

 見た人が他に2人、同じ職場にいた。Aさん曰く「Bさんは見て涙が出てきたと言っ
ていたけど、なぜ泣けてくるのかさっぱり分からない」と。私・まっくいーんもAさん
派だったのだ。

 さらに分からないのが「8 1/2の女たち」という1999年(日本公開は2000年)の作品。
第8夜の「8人の女たち」とはまったく関係ない。1/2の奇妙な女性が出てくるホラー
映画でもない。

 分かりにくさでは定評のあるピーター・グリーナウェイ監督の作品で、フェリーニ作
品に影響を受けた富豪の父子が好みの女性を集めた娼館を建てる、という内容だ。面白
くなりそうなテーマをそうは作らないところがいかにもグリーナウェイなのだ。

 「7 1/2」の映画もある。これはビルの7階と8階の間の奇妙な空間にある不思議な
オフィスに就職した男の体験を描く異色作、「マルコヴィッチの穴(1999、日本公開は
2000)」だ。
 こういう物語を思いつく発想は驚嘆に値する。すべて出尽くしたのではないかと思っ
てもまだまだ無尽蔵にアイデアはあるのだ。その才能たるや恐るべし。

 フェリーニも映画の天才の一人だった(1993没)。何をどう撮ってもフェリーニの世
界になる。フェリーニ風の映画はあっても「フェリーニの映画」を撮れるのは彼一人な
のだ。「サテリコン(1969)」「フェリーニのローマ (1972)」「フェリーニのアマルコ
ルド(1974)」の3作はその絶頂期に生まれた作品群だ。

 映画は見る年齢、見る環境によっても様相が変わってくる。基本的に若い時に「早く
見た不幸」は無いと思っているが、もう一度「8 1/2」を鑑賞する頃合いかもしれない。

 と思った矢先、このゴールデン・ウィークに開催されるイタリア映画祭で「8 1/2」
が特別上映されると言うのだ。

「求めよ、さらば与えられん、尋ねよ、さらば見出さん、叩けよ、さらば開かれん」
(新約聖書)

 今夜はここまで。また明日の夜をお楽しみに。

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■編集後記
 メルマガ発行後初めて、読者からのうれしいメールが届きました。ありがとうござい
ます。
 前回(第8夜)は「8人の女たち」でしたが、それに対して
「私が8で一つ選ぶとすれば、8Mileでしょうか。次も数ならなんでしょうか。ナイン
スゲート?ナインハーフ?NINE?・・・」
とコメントをいただきました。
 残念ながら第9夜の今回は、9の手前の話になってしまいました。でもでも、ナイン
ハーフ=9 1/2 ですから方向性は当たっています。「NINE」は劇場未公開作品です。
カバー領域が広いですね。
 次回第10夜は間違いなく「10」の映画を予定しているので、結局「9」は出番が
ありませんでした。ゴメンナサイ。
 「次も数なら・・・」とおっしゃる通り、数シリーズがいつまでもつか分かりません。
ネタ切れ間近です。作品選定に当たって良いアイデアがあったら教えて下さい。

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■ マイナー誌で、読者が少ないからこそ可能なコミュニケーションもあると思います。
 ご意見、ご希望、取り上げて欲しい映画などお寄せ下さい。

                            (発行人:まっくいーん)


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